
主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。
作成日時 :2026年7月14日8時10分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 シニア為替アナリスト 神田 卓也
目次
▼13日(月)の為替相場
(1):米中央軍「イランへのさらなる攻撃を開始」
(2):GPIFの基本ポートフォリオ変更を想定せず
(3):木原官房長官「必要があれば修正」
(4):米大統領「イラン港湾の再封鎖」を宣言
(5):米中央軍「イランに対する3夜連続の攻撃を開始」
▼外為注文情報/ ▼本日の予想レンジ/ ▼ドル/円の見通し:円買い介入発動は困難な状況である可能性/ ▼注目の経済指標・イベント
13日(月)の為替相場

期間:13日(月)午前7時00分~14日(火)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム
(1):米中央軍「イランへのさらなる攻撃を開始」
週末を通して米国とイランの間で攻撃の応酬が続いており、この日も米中央軍が「当日東部時間午後5時、米中央軍はホルムズ海峡を自由に通過する民間船員および商用船舶を攻撃する能力を弱体化させるために、イランに対するさらなる攻撃を開始した」とSNSに投稿。NY原油(WTI)先物価格は前週末から3%強上昇して取引が開始され、外国為替市場では「有事のドル買い」が優勢となった。
(2):GPIFの基本ポートフォリオ変更を想定せず
ロイター通信は「政府は年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の基本資産構成割合(基本ポートフォリオ)の変更を現時点で想定していない」と事情を知る政府関係者の話として報じた。前週10日には、片山財務相がGPIFのポートフォリオリオ変更を示唆したことで円高に振れる場面があった。
(3):木原官房長官「必要があれば修正」
木原官房長官はGPIFの基本ポートフォリオを見直す可能性について、「毎年、市場動向を踏まえて適切なリスク管理を行い、ポートフォリオ策定時に想定した運用環境が大きく変化する可能性について適切に検証が行われている」と説明し、「必要があれば修正が行われることになると承知している」との見解を示した。
(4):米大統領「イラン港湾の再封鎖」を宣言
トランプ米大統領は「イラン港湾の再封鎖」を宣言。「米国がホルムズ海峡の守護者となる」と語り、「この極めて不安定な海域の安全と治安を確保するために必要なあらゆる費用について、輸送されるすべての貨物の20%の割合で払い戻しを受けることになる」との見解を示した。これに対し、イランのアラグチ外相は「イランはこれまでも海峡の守護者であり、これからも永遠にそうあり続ける。20%はもちろん高すぎる。我々は公平に対応する」と述べた。その後、米中央軍は米東部時間14日午後4時(日本時間15日午前5時)にイラン港湾の封鎖を実行すると表明した。
(5):米中央軍「イランに対する3夜連続の攻撃を開始」
トランプ米大統領は「今夜と明日、イランに強力な打撃を与える」と語り、米中央軍は「本日東部時間午後4時45分、米国中央軍は、総司令官の指示に従い、イランに対する3夜連続の攻撃を開始した。これらの攻撃は、イラン軍に重大な損失を与え続け、ホルムズ海峡における無垢な民間人および商業船への攻撃能力を低下させるものだ。」と発表した。これに対してイラン軍は、「(報復として)米国の資産と船舶を標的にする」と発表した。
13日(月)の株・債券・商品市場
日経平均: 67242.73 ▼1,315.00
豪ASX: 8808.511 △2.470
上海総合: 3913.794 ▼82.368
英FT: 10498.29 △1.00
独DAX: 25114.25 △47.16
NYダウ: 52498.64 ▼138.37
日10年債: 2.790 △0.047
豪10年債: 4.8594 △0.0239
英10年債: 4.970 △0.098
独10年債: 3.109 △0.044
米2年債: 4.2815 △0.0736
米10年債: 4.6237 △0.0625
NY原油: 78.14 △6.73
NY金: 4005.70 ▼108.00
ドル/円 外為注文情報(FX板情報・オーダー状況)

【情報提供:外為どっとコム】
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人気通貨ペア 本日の予想レンジ
ドル/円: 161.800 ~ 163.400
ユーロ/円: 184.300 ~ 185.600
ポンド/円: 216.000 ~ 217.700
豪ドル/円: 111.900 ~ 112.800
ドル/円の見通し:円買い介入発動は困難な状況である可能性
昨日のドル/円は終値ベースで約0.5%上昇。中東情勢の緊迫化を背景に有事のドル買いが優勢となり、早々に162円台を回復すると、NY市場終盤には162.48円前後まで上伸した。トランプ米大統領は、イランの港湾を再び封鎖すると宣言。ホルムズ海峡を米国の管理下に置くとともに、輸送貨物の20%を管理料として徴収する考えを示した。米国はすでにイラン産原油の輸出解禁措置を撤回しており、両国が6月に交わした戦闘終結に向けた覚書は破棄されたも同然だ。こうした状況下で原油価格が急伸。インフレリスクが意識される中、本日は米6月消費者物価指数(CPI)の発表に続いてウォーシュ米連邦準備制度理事会(FRB)議長の議会証言が行われる。仮にこれらがドル/円上伸のきっかけになるとすれば、それは明らかにドル高主導の展開であろう。約40年ぶりに163円台に乗せたとしても、費用対効果を考えると日本政府・日銀が円買い介入を発動するのは困難な状況である可能性が高いということになる。なお、政府・日銀はちょうど2年前にも米CPIの発表直後に円買い介入を実施した。しかし、今回とは地合いが大きく異なり、米CPIが下振れしたことでFRBの利下げ観測が強まる中、ドル安の流れに乗じた円買い介入であった。
注目の経済指標・イベント
07/14 (火)
- (中) 6月貿易収支
12:35 (日) 20年債入札(7000億円程度)
17:45 ◎ (英) ベイリーBOE総裁講演
19:45 (米) バンク・オブ・アメリカ第2四半期決算
20:00 (米) JPモルガン第2四半期決算
21:00 (米) シティグループ第2四半期決算
21:30 ◎ (米) 6月消費者物価指数
21:30 ◎ (米) 6月消費者物価指数・コア
23:00 ◎ (米) ウォーシュFRB議長講演
25:40 (米) バーFRB理事講演
26:00 (米) グールズビー・シカゴ連銀総裁講演
26:30 (米) クックFRB理事講演
27:55 (米) ボウマンFRB副議長講演
29:00 ◎ (英) ベイリーBOE総裁講演
- (米) ゴールドマン・サックス第2四半期決算
外為どっとコム総合研究所 シニア為替アナリスト神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、経済番組専門放送局の日経CNBC「朝エクスプレス」や、ストックボイスTV「東京マーケットワイド」、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。WEB・新聞・雑誌等にコメントを発信。
