※ライブ配信終了後は、録画動画に切り替わります。
<概況(7/10)>
・東京時間オープン直後に上昇後、方向感なく 162円付近 での値動き
・週末〜週明けにかけて米・イランが再び攻撃を応酬。週明けのNY原油WTIは +3%強で取引開始し、有事・原油高がドル円を押し上げる地合い
<前営業日(7/10)の振り返り>
・ 日本の6月企業物価指数が3年3ヶ月ぶりの高い伸び …前年比+7.1%(予想+6.8%を上回る)。中東情勢悪化に伴う石油・石炭製品の価格上昇が背景。インフレ圧力は継続するものの、政府が骨太方針で利上げに否定的との見方もあり、円は上がりにくい状況
・片山財務大臣の発言でトリプル高 …閣議後会見で「GPIFなど年金基金に日本の金融資産へさらに投資してもらう方向を後押ししたい」と発言。海外資産を取り崩して日本株・債券への配分を増やす思惑から、株高・債券高(長期金利低下)・円高のトリプル高に。ただしGPIFの方針は政府が決めるものではなく、あくまで噂・思惑段階
・トランプ大統領の対イラン投稿 … 「イランは協議継続を求めてきた。同意したが、停戦は終了したと明確に伝えた」とSNSに投稿。しかしイラン側は協議要請を否定。真相は不透明で先行き不安
<今日の見通し>
・イラン情勢・原油価格がドル円を左右する展開。今朝6時過ぎに米中央軍が再びイランを攻撃し、原油は続伸。原油高 → 日本の交易条件悪化で円売り+有事のドル買い+米利上げ期待 で、ドル円は上昇しやすい
・GPIFの運用方針は実現性を疑問視する声もあり、継続的な円高材料にはならないとの見方
・経済指標は米6月財政収支のみで影響は限定的。要人発言・米イラン情勢・GPIF関連が焦点の「ヘッドライン相場」
<今週の注目イベント>
・北米:14日の米6月CPIが最大の注目。原油下落を受け前回から伸び鈍化予想。予想以上に鈍化ならFRBの早期利上げ観測後退の可能性も、イラン情勢緊張でインフレ懸念は拭えず。米銀決算多数、ウォーシュFRB議長の議会証言、Netflix決算(過去に加入者予測で円急落例あり要注意)
・欧州:英5月月次GDP。原油高でインフレ再懸念、市場はBOE年内1回利上げを完全織り込み
・アジア・オセアニア:オセアニア指標なし。中国は15日に4-6月期GDP(前年比+4.5%予想、減速)、小売・鉱工業生産。ただし中国指標へのドル円反応は限定的・一時的
・新興国:トルコ5月経常収支(13日)。トルコは水曜休場で、スワップは金曜に2日分付与済み(今日は0日分付与)
<結論>
イラン情勢の緊迫と原油高を背景に、ドル円は162円前後で下値の堅い、上昇しやすい地合い。金曜の片山財務大臣によるGPIF発言・トリプル高は思惑主導で継続性に乏しく、円高材料としては一巡しつつある。テクニカルは4時間足・15分足ともに上昇トレンドで、162円近辺〜161.90円付近が押し目買いの目安。当面は明日14日の米6月CPIとウォーシュ議長の議会証言、米イラン情勢が方向を決めるカギとなり、それまでは方向感の出にくいレンジ・ドライ相場が続きそう。原油高の定着だけは日本のインフレ・円安圧力を強める点で警戒したい
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外為どっとコム総合研究所 情報企画部 為替アナリスト中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー(株)へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、X(Twitter)を通してFX個人投資家向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局ストックボイスTV『東京マーケットワイド』、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。
