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豪ドル円見通し|112円台回復も113円突破は難しい?円安・長期金利上昇と為替介入リスクを点検

豪ドル円は、6月下旬に111円台前半まで下落した後、足元では112円台を回復しています。ただし、113円を超えてさらに続伸する展開には、まだ至っていません。

背景にあるのは、RBAの追加利上げ観測がやや後退していること、豪ドル/米ドルの上値が重いこと、そして日本政府・日銀による円買い介入への警戒感です。

一方で、円売り圧力は根強く残っています。米ドル円は162円台を回復し、約40年ぶりの高値圏に接近しています。市場では、日銀の利上げがインフレに対して後手に回っているとの見方に加え、高市政権の経済政策が財政悪化につながるとの懸念も意識されています。

そのため、足元の豪ドル円は豪ドル主導で上昇しているというより、日本側の円売り材料によって下値が支えられている面が大きいと考えられます。

豪ドルの上値は抑えられやすい

来週は、豪州の主要経済指標の発表が予定されていません。そのため、豪ドル独自の材料で上値を試す展開にはなりにくいでしょう。

RBAは前回の金融政策会合で、インフレ率が目標を大きく上回っていることに警戒感を示していました。もっとも、その後は米国とイランの停戦合意を受けてエネルギー価格が下落しており、インフレ再加速への警戒感はやや和らいでいる可能性があります。

この場合、RBAの追加利上げ観測は後退しやすく、豪ドルは金融政策面から上値の重い展開となりそうです。

さらに、7月2日には政府・日銀による円買い介入について、「今後介入が行われる場合には、4月30日に行われたような強い警告は発出されない可能性がある」と報じられました。これを受けて、市場では不意打ちの円買い介入への警戒感が高まっています。

そのため、一方的な円売りは進みにくい状況です。米ドル高局面では豪ドル/米ドルの下落が豪ドル円の重しとなり、通常よりも下押し圧力が強まりやすい点に注意が必要です。

 

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円安の背景に財政悪化懸念と長期金利上昇

今回の豪ドル円を考えるうえでは、日本側の円売り材料も重要です。

足元では、高市政権の経済政策が財政悪化につながるとの見方から日本国債が売られ、長期金利が上昇しています。ただし、これは円買い材料ではなく、財政リスクを意識した円売り材料として受け止められています。

さらに、日銀の利上げがインフレに対して後手に回っているとの見方も、円売りを促す要因です。財政悪化懸念と日銀の慎重姿勢が重なり、長期金利上昇と円売りが同時に進んでいると考えられます。

豪ドル自体に強い買い材料がなくても、円売りが続けば豪ドル円は底堅く推移しやすくなります。

 

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ただし円買い介入リスクが上値を抑える

もっとも、円売りが進むほど、日本政府・財務省による円買い介入への警戒感は高まります。

米ドル円は162円台を回復し、約40年ぶりの高値圏に接近しています。162円台後半へ上昇すれば、介入警戒感は一段と強まりやすい局面です。

仮に円買い介入が実施されれば、米ドル円だけでなく、豪ドル円を含むクロス円全体に下押し圧力がかかります。豪ドル自体が底堅くても、円が急反発すれば豪ドル円は下落しやすくなります。

そのため、現在の豪ドル円は、円売りによって下値は支えられやすい一方、介入警戒によって上値も追いにくい状況です。

中国指標も豪ドルの重要材料

豪ドルは中国景気の影響を受けやすい通貨です。豪州は鉄鉱石や石炭などの資源輸出で中国との結びつきが強く、中国景気への不安が強まれば、豪ドルには売り圧力がかかりやすくなります。

今週は中国の6月CPIとPPIが予定されています。中国の物価指標が弱ければ、内需の弱さやデフレ圧力が意識され、豪ドルの重しとなります。一方、強い結果となれば、資源国通貨である豪ドルには買い材料となります。

豪ドル円見通し:111円台前半〜113円台半ばのレンジを想定

豪ドル/円 日足チャート 外為どっとコム「外貨ネクストネオ」

豪ドル/円 日足チャート 外為どっとコム「外貨ネクストネオ」

目先の豪ドル円は、111円台前半から113円台半ばのレンジを想定します。

上方向では、112円台半ばを明確に上抜けられるかが焦点です。日本側で財政悪化懸念を背景とした円売りが続けば、豪ドル円の下値は支えられやすくなります。日本の長期金利に上昇圧力がかかる場合、円売りが強まり、豪ドル円にも上昇圧力がかかる可能性があります。

ただし、豪ドル独自の買い材料は乏しく、113円台では円買い介入への警戒感も上値を抑えそうです。ドル円が162円台後半へ上昇すれば、政府・日銀のけん制が強まり、豪ドル円も一段高には慎重になりやすいでしょう。

下方向では、111円台前半が最初の下値メドです。ここを割り込むと、心理的節目である110円が意識されます。円買い介入、中国指標の悪化、RBAの追加利上げ観測後退が重なれば、110円台前半まで調整が進む可能性もあります。

まとめ:豪ドル円は円売りで底堅いが、上値も追いにくい

豪ドル円は112円台を回復したものの、113円を突破してさらに続伸するには材料不足だと考えられます。米イラン停戦合意を受けたエネルギー価格の下落により、RBAの追加利上げ観測は後退しやすく、金融政策の面から豪ドルを強く買う展開にはなりにくくなっています。

一方で、日本側では財政悪化懸念を背景に日本国債が売られ、長期金利上昇と円売りが同時に進む構図が意識されています。この円売り圧力が、豪ドル円の下値を支えています。

ただし、円安が進むほど、円買い介入への警戒感も高まります。米ドル高局面では豪ドル/米ドルの下落も豪ドル円の重しになりやすく、上値は追いにくいでしょう。

目先は111円台前半〜113円台半ばのレンジをベースに、RBA追加利上げ観測、中国の経済指標、日本の長期金利、そして円買い介入リスクを見極める局面です。

 

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