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来週の為替予想(米ドル/円)狙うは162.50円、阻むは「七夕天井」と関税リスク ハロンズFX 2026/7/4

 

来週のドル円予想 2026年7月6日週 ドル円見通し チャート

執筆:外為どっとコム総合研究所 小野 直人

執筆日時 2026年7月3日 18時00分

2026年7月6日週のドル円予想は、米金利先高観を背景に162.50円を試す展開が見込まれる一方、米通商政策の不透明感や「七夕天井」アノマリーが上値を抑える可能性があります。週前半は金利差がドル高・円安を支えやすいものの、後半は関税関連のヘッドラインが相場の重しとなり、上昇一服から調整に向かう展開が想定されます。本記事では、こうした材料を踏まえた来週のドル円見通しを、ファンダメンタルズ・テクニカル・重要イベントの観点から詳しく解説します。

予想レンジ:ドル円:159.50〜162.50

ドル円、162円台から160円台半ばへ調整

2026年6月29日~7月3日のドル円相場は後半に失速しました。日銀がビハインド・ザ・カーブ(後手に回る)に陥っているとの見方や米金利先高観を背景にドル高・円安が進み、162.837円まで上昇しました。ただし、一部報道が「4月のように十分な警戒アラートを出さずに日本の通貨当局が介入に踏み切る可能性がある」と伝えたことや、6月の米雇用統計がFRBの早期利上げ期待を強める内容ではなかったことからポジション調整が進み、ドル円は160.46円まで反落しました。
(各レート水準は執筆時点のもの)

ドル円見通し:前半に戻りを試すも、後半は調整局面を想定

2026年7月6日~7月10日は、週前半と週後半で相場の方向性が大きく異なる可能性があります。米国の6月雇用統計は、雇用者数が市場予想を下回った一方、平均時給はほぼ予想通りで、労働市場の急失速を示す内容ではありませんでした。FRBの金利見通しについては、7月利上げ観測が後退したものの、9月以降の利上げ観測(雇用統計後はその確度がやや低下)はなお残っていて、日米金利差は依然としてドル円の下支え材料です。また、日本の貿易赤字・デジタル赤字・新NISA経由の海外投資など、円売りフローが続くとの見方もあり、前半は日米金利差を手掛かりに162.50円方向を再び試す可能性があります。

米通商政策がドル円の障害物となる可能性も

ただし、後半は米通商政策を巡る不透明感が意識されるにつれ、ドル高・円安の流れがいったん落ち着く可能性があります。米最高裁は今年2月、国際緊急経済権限法(IEEPA)に基づく包括的な関税賦課を認めない判断を示しました。その後、米政権は通商法122条など別の法的根拠を活用していますが、同条に基づく一時関税の期限が7月24日に迫っています。代替策の一つとして注目される強制労働関連のSection 301調査に基づく追加関税案について、米国通商代表部(USTR)は7月6日にコメント期限、7月7日に公聴会を予定しており、通商政策を巡るヘッドラインには注意が必要です。

米政権の方向性は「関税強化」で一貫しているものの、法的根拠や発動手続きは複雑化しています。通商政策を巡る報道やトランプ氏の発言次第では、市場の警戒感が強まり、ドル円の上値追いに対する抑制要因となる可能性があります。

さらに、7月7日前後にドル円が高値をつけやすいとされる「七夕天井」アノマリーへの意識もあり、米通商政策の不透明感がこうした季節的な見方と重なることで、ドル円反落を誘発する展開も考えられます

ドル円テクニカル分析:短期は戻り売り、10日線が抵抗帯

ドル円は162.837円まで上昇後、急反落しています。現在値は10日移動平均線(161.75円付近)を下回っており、短期的な上昇モメンタムはいったん失速しています。

一方、50日移動平均線は159.65円付近で上向きのため、中期基調はまだ崩れていません。足元は上昇トレンドの終了ではなく、急騰後の調整局面と見ます。

RSI(9日)は43.8まで低下し、買われすぎ感は解消されました。ただし50を下回っており、目先はやや上値の重い展開です。

上値は161.75円付近の10日線、さらに162.50円が抵抗帯です。下値は160.50円前後、次いで159.65円付近の50日線がサポートになります。

基本方針は、前半の戻り局面では戻り売りをやや優先し、後半の調整局面では159円台後半の押し目買いを検討するが自然です。
161.50〜161.75円付近では戻り売りを検討。目標は160.50円、次いで159.65円付近。損切りは162.50円超えが目安です。一方、159.50〜159.80円付近まで下げて下げ止まるなら押し目買いを検討。159.50円を明確に割り込む場合は、買いは見送りたい局面です。

【ドル円チャート 日足】

ドル円 日足/10日・50日移動平均線/RSI分析 2026年7月

ドル円 日足/10日・50日移動平均線/RSI(9日)外為どっとコム「外貨ネクストネオ」

2026年7月6日〜7月10日の重要経済指標・イベントスケジュール

  • 7月6日(月)
    • アメリカ 米通商代表部(USTR)へのコメント提出期限
    • 15:00 ドイツ 5月製造業新規受注
    • 18:00 ユーロ 5月卸売物価指数(PPI)
    • 18:00 ユーロ 5月小売売上高
    • 22:45 アメリカ 6月サービス部門購買担当者景気指数(PMI、改定値)
    • 22:45 アメリカ 6月総合購買担当者景気指数(PMI、改定値)
    • 23:00 アメリカ 6月ISM非製造業景況指数(総合)
  • 7月7日(火)
    • 北大西洋条約機構(NATO)首脳会議(トルコ・アンカラ、8日まで)
    • アメリカ USTR公聴会
    • 08:30 日本 5月毎月勤労統計調査・現金給与総額
    • 08:30 日本 5月全世帯家計調査・消費支出(前年同月比)
    • 15:00 ドイツ 5月鉱工業生産
    • 21:30 アメリカ 5月貿易収支
  • 7月8日(水)
    • 23:00 アメリカ 5月卸売売上高
    • 27:00 アメリカ 米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨
  • 7月9日(木)
    • 08:50 日本 対外対内証券売買契約等の状況
    • 21:30 アメリカ 新規失業保険申請件数
    • 22:00 アメリカ NY連銀総裁、討論会に参加
    • 23:00 アメリカ 6月中古住宅販売件数
  • 7月10日(金)
    • 08:50 日本 6月国内企業物価指数

外為どっとコム「経済指標カレンダー」


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外為どっとコム総合研究所
小野 直人
株式会社DZHフィナンシャルリサーチでの情報配信業務、上田ハーロー株式会社での調査・市場部門を経て、2021年より外為どっとコム総合研究所へ参画。ニュースベンダーとFX会社で培った「情報の目利き力」と「市場実務の経験」を武器に、個人投資家へ有益な情報を発信している。ドル円などの主要通貨に加え、トルコリラ・メキシコペソなどの新興国通貨、日経平均・NYダウといった株価指数(CFD)まで、幅広い金融商品の分析を得意とするマーケットアナリスト。
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