前日に発表された6月米雇用統計では、労働市場の減速を示す弱い内容が確認された。これにより、足もとで根強かった米国の早期利上げ観測が後退し、これまで相場の下支えとなっていたドルへの買い圧力が和らいでいる。ドル高の勢いが鈍ったことはユーロドルにとって下値を支える要因にはなるものの、ここからさらに上値を追うための独自の推進力には欠ける地合いとなっている。
一方のユーロ圏側についても、先日発表されたインフレ率が想定以上の鈍化を示したことで、欧州中央銀行(ECB)による利上げ継続の観測がかなり後退している。ユーロ自体を積極的に買い進めるだけの材料も乏しい現状にあり、ドル買い・ユーロ買いの双方が手控えられやすい構図が浮かび上がっている。
こうした材料面の交錯に加え、ロンドン時間の後半はニューヨーク市場の休場に伴い、市場を主導する参加者が大幅に減少することが確実視されている。新たな手がかりとなる指標や材料も見当たらないなか、ポジションを傾ける動きは一段と抑制される公算が大きい。本日のロンドン市場は、商いが薄くなる状況を睨みつつ、手控え姿勢の広がりによる狭いレンジ内での推移に終始する可能性が高そうだ。
想定レンジ上限
ユーロドル、2日高値の1.1473ドル
想定レンジ下限
ユーロドル、1日安値の1.1362ドル
(越後)
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
