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金(ゴールド)週間見通し|まだ下がるのか...米利上げ観測下の戻り売り戦略(XAU/USD) 2026年7月2日

 

金相場見通し:米短期金利上昇期待が重し(2026年7月2日)

作成日時:2026年7月2日 12:00

監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 小野直人

2026年7月2日〜7月9日の金相場は、4,000ドル前後で下値を探る展開が続いています。

中期的には、米追加利上げ観測とドル高が金価格の上値を抑える構図です。一方で、ドル買いポジションの偏りが大きくなっているため、米雇用統計や米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨をきっかけに、短期的な反発が入る可能性もあります。

ここで難しいのは、「反発が来るか」ではなく、「その反発を基調転換と見るか、一時的な戻りと見るか」です。市場でも見方が分かれやすい場面だけに、シナリオを組み立てるための材料としてご活用ください。

金(ゴールド)の今後1週間の想定レンジ:3,820ドル〜4,230ドル

金(ゴールド)見通し、金下落の要因は米金利と金ETFへの資金流入低迷

ドル建ての金相場は、4〜6月期に大きく調整し、年初につけた最高値からは3割弱下落しており、これまでの上昇相場から一転して、戻りの鈍さが意識されやすくなっています。

背景にあるのは、米利上げ観測とドル高です。米国のインフレ警戒が残るなか、市場では年内の追加利上げ期待が維持されており、米金利が高止まりしやすいとの見方が金の上値を抑えています。金は利息を生まない資産のため、米金利の上昇や高止まりは、金の相対的な魅力低下につながります。

さらに、米金利面での期待がドル高を支えることで、金価格には二重の逆風がかかりやすい状況となっています。

加えて、金の上場投資信託(ETF)への資金流入ペースが鈍っていることも、投資需要の面から金の上値を抑える要因となっています。

この構図は、単なる目先の材料にとどまらず、少なくとも今後数カ月、年後半にかけても金の上値を抑える中期的なテーマになりそうです。米国の年内利上げ期待が維持される限り、金が反発しても上昇は鈍く、戻り局面では売りが出やすいと考えられます。

中央銀行の金買い需要、依然として金相場の下支え要因

一方で、金相場を支える材料が完全になくなったわけではありません。各国中央銀行による金需要は、中長期的には引き続き金相場の下支え要因と考えられます。

ただし、中央銀行需要は相場の底割れを防ぐ材料にはなっても、米追加利上げ観測やドル高、ETF需要の鈍化という短中期の逆風をただちに打ち消すほどの力は持ちにくい状況です。

つまり、金相場は、価格下落局面では中長期需要が意識される一方、反発局面では米金利とドル高が重しになるという構図です。急落後の反発があっても、それをすぐに強気相場の再開とみるには、まだ材料が不足しているように見えます。

ドル高の巻き戻しからの金反発を注意

もっとも、短期的には金が反発する可能性もあります。背景にあるのは、投機筋のドル買いポジションの偏りです。米追加利上げ観測を背景にドル買いが進んできた分、ここからさらにドルを買い進める余地は限られやすくなっています。

そのため、この先の米雇用統計、FOMC議事要旨、米消費者物価指数(CPI)などで、米国の利上げ観測の後退を促す材料が出れば、ドル買いポジションの巻き戻しが起こる可能性があります。その場合、ドル安を通じて金には短期的な買い戻しが入りやすくなるでしょう。

ただし、この反発はあくまでポジション調整によるものとみるべきです。米国の金利面での期待やドル高地合いが大きく崩れない限り、金相場の基調そのものが強気に転じたとは言いにくいです。

金スポット・テクニカル分析(XAU/USD)|RSIはまだ売られ過ぎに届かず

金スポット 日足/50日・200日移動平均線/RSI(14日)2026年7月2日

金スポット 日足/50日・200日移動平均線/RSI(14日)外為どっとコム「CFDネクスト」

テクニカル面では、金スポットは50日移動平均線と200日移動平均線をともに下回って推移しています。50日移動平均線は4,410ドル付近、200日移動平均線は4,480ドル付近に位置しており、価格が主要移動平均線を下回る弱い形です。

足元では4,000ドル前後で下げ渋る動きも見られているものの、まだ戻り売りの圧力が意識されやすい地合いです。4,100ドル台前半を回復できれば短期的な買い戻しが入りやすくなりますが、それでも4,230ドル付近では再び上値が抑えられる可能性があります。

相対力指数(RSI、14日)は38.3と、売られ過ぎ圏には届いていません。下落一服感はあるものの、反発力はまだ限定的です。RSIが30台前半まで低下すれば自律反発への警戒が強まりますが、現状では反発しても戻り売りに押されやすいチャート形状といえます。

下値では、まず4,000ドルの心理的節目が意識されます。ここを明確に下回ると、3,950ドル付近、さらに予想レンジ下限の3,820ドル付近まで下値余地が広がる可能性があります。一方、上値は4,100ドル、4,230ドル付近が戻りのメドとなります。

プロの視点と、ご自身のシナリオの組み立て方

筆者のメインシナリオは、金は短期的な反発余地を残しながらも、中期的には米追加利上げ観測とドル高が上値を抑えるという見方です。

ベースシナリオでは、4,100ドル台への反発局面で上値の重さを確認し、4,180〜4,230ドル付近では戻り売りを検討する考え方です。損切りの目安は、4,230ドルを明確に上抜けた場合、または余裕を持つなら4,300ドル超えに置く形が考えられます。下値目標は4,000ドル、3,950ドル、さらに下落が強まる場合は3,820ドル付近です。

ここで大切なのは、戻り売りが「正解」と決めつけることではありません。米雇用統計やFOMC議事要旨をきっかけにドル高が巻き戻されれば、金の反発が想定以上に強まる可能性もあります。

したがって、この記事の見方を一つの材料として、ご自身が「反発を取りに行くのか」「戻りを待つのか」「イベント通過まで様子を見るのか」を整理しておくことが大切です。

【あなたの見通しは?】

A. 戻り売り目線
米追加利上げ観測とドル高が続く限り、金の反発余地は限定的。4,180〜4,230ドル付近では上値が重くなると考える。

B. 短期反発目線
ドル買いポジションが積み上がっており、米雇用統計やFOMC議事要旨をきっかけに、金は4,100ドル台前半まで反発すると考える。

C. 様子見目線
中央銀行需要は下支えだが、米金利・ドル高の逆風も強い。4,000ドル前後の攻防や、3,950ドル割れの有無を確認してから判断したい。

今後の重要イベント

  • 7月2日(木) 米国 21:30 6月雇用統計
  • 7月3日(金) 米国   独立記念日振替休日
  • 7月8日(水) 米国 27:00 FOMC議事要旨
  • 7月14日(火) 米国 21:30 6月消費者物価指数(CPI)

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外為どっとコム総合研究所
小野 直人
株式会社DZHフィナンシャルリサーチでの情報配信業務、上田ハーロー株式会社での調査・市場部門を経て、2021年より外為どっとコム総合研究所へ参画。ニュースベンダーとFX会社で培った「情報の目利き力」と「市場実務の経験」を武器に、個人投資家へ有益な情報を発信している。ドル円などの主要通貨に加え、トルコリラ・メキシコペソなどの新興国通貨、日経平均・NYダウといった株価指数(CFD)まで、幅広い金融商品の分析を得意とするマーケットアナリスト。
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