市場でユーロの上値を抑える最大の要因となっているのが、前日の6月ユーロ圏HICPが前年比+2.8%と、前月の+3.2%から大幅に低下したインパクトだ。インフレの急速な沈静化を示すこの結果を受け、ラガルドECB総裁をはじめとする中銀高官らからも、これ以上の追加利上げの必要性を疑問視する声が相次いで浮き彫りとなっている。これまでユーロの下値を支えていた「ECBのタカ派姿勢」という大前提が揺らいでいることで、ユーロドルは戻りの鈍い地合いを余儀なくされている。
一方で、欧州時間における動きは限定的なものにとどまりそうだ。今晩のニューヨーク時間には6月米雇用統計の発表が控えている。指標の強弱を確かめるまでは大口勢もポジションを大きく傾けづらく、ロンドン市場は欧州インフレの鈍化という弱材料を意識しつつも、次第に様子見に移行する公算が大きい。突発的なニュースがない限りは、米雇用統計を睨んだ狭いレンジでのもみ合いに終始する可能性を念頭に置いて臨みたい。
想定レンジ上限
ユーロドル、6月30日高値の1.1437ドル
想定レンジ下限
ユーロドル、6月24日安値の1.1325ドル
(越後)
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
