
主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。
作成日時 :2026年7月2日8時30分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 シニア為替アナリスト 神田 卓也
目次
▼1日(水)の為替相場
(1):日銀短観 大企業製造業DIが改善
(2):三村財務官「意味はあった」
(3):ユーロ圏HICP 伸びが鈍化
(4):ADP全国雇用者数 予想を下回る
(5):FRB議長「インフレ押し下げにコミット」
(6):ISM製造業景況指数 予想を下回る
▼外為注文情報/ ▼本日の予想レンジ/ ▼ドル/円の見通し:荒い値動きの展開/ ▼注目の経済指標・イベント
1日(水)の為替相場

期間:1日(水)午前6時10分~2日(木)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム
(1):日銀短観 大企業製造業DIが改善
日銀は、6月全国企業短期経済観測調査(短観)を発表。大企業・製造業の景況感を示す業況判断指数(DI)は22と市場予想(16)に反して前回(17)を上回り、2018年3月以来の高水準となった。大企業非製造業DIは37と予想や前回(ともに36)を上回った。
(2):三村財務官「意味はあった」
三村財務官はブルームバーグとのインタビューで為替対応を巡る日米関係に関し「これ以上深まりようがないくらい深まっている」と指摘し、4月末から5月上旬にかけて実施した円買い介入後も、米国からの異論は「ただの一度も出ていない」と語った。また介入後に1カ月を超える期間円安の加速を食い止めたことを指摘し、「その後の動きを見れば明らかに意味はあったのではないか」との見解を示した。
(3):ユーロ圏HICP 伸びが鈍化
ユーロ圏6月消費者物価指数(HICP)・速報値は前年比+2.8%と市場予想(+3.0%)を下回り、前月(+3.2%)から伸びが鈍化。食品やエネルギーなどを除いたコアHICPは前年比+2.4%と予想(+2.5%)を下回り、前月(+2.6%)から伸びが鈍化した。
(4):ADP全国雇用者数 予想を下回る
米6月ADP全国雇用者数は9.8万人増と市場予想(12.0万人増)を下回った。これより前に発表された米6月チャレンジャー人員削減数は4.58万人で前月から約53%減少した。
(5):FRB議長「インフレ押し下げにコミット」
ポルトガルのシントラで開催されているECBフォーラムでの中央銀行総裁のパネル討論会で、米連邦準備制度理事会(FRB)のウォーシュ議長は「過去4週間でインフレ期待は低下し、インフレリスクは後退した」と発言。そのうえで、「米国の物価安定を実現する。それが委員会に課せられた使命であり、われわれの目標でもある」として「インフレ率を2%の目標に押し下げることに引き続きコミットしている」と語った。
(6):ISM製造業景況指数 予想を下回る
米6月ISM製造業景況指数は53.3と市場予想(53.9)や前月(54.0)を下回った。構成項目では仕入れ価格(73.0)が前月(82.1)から大幅に低下したほか、新規受注は56.0へ前月(56.8)から低下した。雇用指数は49.7と前月(48.6)から上昇したものの、好不況の分岐点である50.0を下回った。
1日(水)の株・債券・商品市場
日経平均: 70474.96 △412.64
豪ASX: 8722.907 ▼55.771
上海総合: 4112.445 △18.048
英FT: 10478.34 ▼18.78
独DAX: 25040.28 △44.47
NYダウ: 52305.24 ▼13.96
日10年債: 2.711 △0.028
豪10年債: 4.7865 △0.0646
英10年債: 4.756 ▼0.001
独10年債: 2.878 △0.018
米2年債: 4.1744 △0.0021
米10年債: 4.4791 △0.0139
NY原油: 68.58 ▼0.92
NY金: 4082.40 △43.90
ドル/円 外為注文情報(FX板情報・オーダー状況)

【情報提供:外為どっとコム】
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人気通貨ペア 本日の予想レンジ
ドル/円: 161.800 ~ 163.500
ユーロ/円: 184.100 ~ 185.800
ポンド/円: 214.800 ~ 216.800
豪ドル/円: 111.500 ~ 112.600
ドル/円の見通し:荒い値動きの展開
昨日のドル/円は約40年ぶりの高値を付けた。米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ期待などを背景に1986年12月以来となる162.84円前後まで上昇。その後、ウォーシュFRB議長がインフレリスクは後退したとの認識を示すと、一時162.30円前後へと反落したが下値は堅く、ほぼ横ばいの162.61円前後で取引を終えた。本日はNYタイムに米6月雇用統計が発表される。ウォーシュFRB議長の発言によって市場の早期利上げ期待はやや後退したものの、依然として年内の利上げは100%織り込まれている。そうした中で雇用情勢の改善が示されれば、早期利上げの思惑が再び広がることも考えられる。本日のドル/円は163円台への上伸も視野に入れておく必要がありそうだ。もっとも、そうなると本邦政府・日銀による円買い介入の可能性も高まることになるだろう。なお、2024年7月には米消費者物価指数(CPI)の発表直後に3兆円規模のドル売り・円買い介入が実施された経緯がある。本日のドル/円は、米雇用統計と本邦為替介入の両方を睨んで荒い値動きの展開が予想される。
注目の経済指標・イベント
07/02 (木)
10:30 (豪) 5月貿易収支
18:00 (ユーロ圏) 5月失業率
20:45 (米) デイリー・サンフランシスコ連銀総裁講演
21:30 ◎ (米) 6月非農業部門雇用者数
21:30 ◎ (米) 6月失業率
21:30 ◎ (米) 6月平均時給
21:30 〇 (米) 新規失業保険申請件数
24:45 (英) マンMPC委員講演
26:55 (ユーロ圏) チポローネECB専務理事講演
外為どっとコム総合研究所 シニア為替アナリスト神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、経済番組専門放送局の日経CNBC「朝エクスプレス」や、ストックボイスTV「東京マーケットワイド」、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。WEB・新聞・雑誌等にコメントを発信。
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