
主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。
作成日時 :2026年6月30日8時30分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 シニア為替アナリスト 神田卓也
目次
▼29日(月)の為替相場
(1):週末を通して米国とイランが報復攻撃の応酬
(2):米大統領「イランが会合を要求」
(3):NEC委員長「強い雇用レポート」を示唆
(4):FRB理事の即時解任要求を退ける
(5):ECB総裁 6月利上げ「保険ではない」
▼外為注文情報/ ▼本日の予想レンジ/ ▼ドル/円の見通し:162円台への上伸があってもおかしくない/ ▼注目の経済指標・イベント
29日(月)の為替相場

期間:29日(月)午前7時00分~30日(火)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム
(1):週末を通して米国とイランが報復攻撃の応酬
25日にイランがホルムズ海峡を通航する船舶に対して攻撃したことを発端に、週末を通して米国とイランが報復攻撃の応酬に動いたことで、週明けの早朝取引から原油先物価格が上昇。もっとも、米ニュースサイトのアクシオスが米高官の話として、「米国とイランは相互攻撃を停止し、30日に会談を行うことで合意した」と報じていたこともあり、影響は限定的にとどまった。
(2):米大統領「イランが会合を要求」
イランのタスニム通信はガリババディ外務次官が「今週は米国との実務者協議が行われる予定はなく、開催地がドーハになることも確認できていない」と発言し、アクシオスの報道を否定したことを伝えた。一方で、トランプ米大統領は「イランが会合を要求し、明日ドーハで行われる」と自身のSNSに投稿。その後レビット米大統領報道官はウィトコフ特使とクシュナー氏が協議のためにドーハへ向かうと述べた。
(3):NEC委員長「強い雇用レポート」を示唆
米国家経済会議(NEC)のハセット委員長は「雇用関連の指標は、再び強い雇用レポートが発表されることを示唆している」との見解を示し、そのうえで、「直ちに利上げを実施する根拠はそれほど強くない」と発言した。
(4):FRB理事の即時解任要求を退ける
米連邦最高裁はクック連邦準備制度理事会(FRB)理事の住宅ローン詐欺疑惑を巡るトランプ米大統領による同氏の即時解任を求める申し立てを退けた。 最高裁のロバーツ長官は多数派の意見として、金融政策が伝統的にホワイトハウスから独立してきたことを背景にFRBはほかの連邦政府機関とは異なるとの従来の考えを改めて示し、「金融政策は政治的干渉を受けるべきではない」と強調した。
(5):ECB総裁 6月利上げ「保険ではない」
欧州中銀(ECB)のラガルド総裁は、「6月の措置を『保険としての利上げ』と表現するのは正確ではない」として、6月の利上げは「確固たる判断」に基づくもので、「その後に確認されたいかなる事実も、この判断に疑問を投げかけるものではない」と語った。また、「米国とイランの戦争は著しいインフレ圧力を生じさせた」として、「米イラン和平合意の持続性は保証されていない」との見解を示した。さらに、ユーロ圏経済については「経済ショックに対する強靭性を以前より高めているため、ECBは金融ストレスを引き起こす懸念なく、より容易に利上げを実施できるようになっている」との認識を示した。
29日(月)の株・債券・商品市場
日経平均: 69468.11 △107.23
豪ASX: 8823.369 △59.184
上海総合: 4073.902 △46.637
英FT: 10484.22 ▼23.80
独DAX: 24626.89 ▼44.33
NYダウ: 52182.74 △306.63
日10年債: 2.640 △0.019
豪10年債: 4.7481 △0.0297
英10年債: 4.716 ▼0.015
独10年債: 2.857 △0.006
米2年債: 4.1045 △0.0124
米10年債: 4.3744 △0.0058
NY原油: 70.75 △1.52
NY金: 4038.90 ▼57.40
ドル/円 外為注文情報(FX板情報・オーダー状況)

【情報提供:外為どっとコム】
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人気通貨ペア 本日の予想レンジ
ドル/円: 161.300 ~ 162.700
ユーロ/円: 184.400 ~ 185.800
ポンド/円: 214.000 ~ 215.700
豪ドル/円: 111.200 ~ 112.100
ドル/円の見通し:162円台への上伸があってもおかしくない
昨日のドル/円は約40年ぶりの高値を更新。日本政府・日銀による円買い介入への警戒感がくすぶる中でも低金利の円を売る動きは根強く、1986年12月以来の高値となる161.98円前後までじりじりと上昇した。政府が7月に策定する「骨太の方針」で日銀の追加利上げをけん制するとの観測報道が円の先安観の背景にあると考えられる。ドル/円は、節目の162.00円付近ではオプション取引などに絡んだ防戦売りが出やすいものの、それだけに上抜けた際にはストップロスなどを巻き込んで上昇が加速する可能性がある。上記観測報道で日銀の利上げ期待が後退しつつある一方で、米連邦準備制度理事会(FRB)は早ければ9月にも利上げに転じるとの見方が強まっていることから、本日中に162円台への上伸があってもおかしくないだろう。FRBの利上げ観測をめぐっては、今週7月2日に発表される米6月雇用統計が焦点となるが、本日は雇用統計の先行指標のひとつに位置付けられる米5月JOLTS求人件数の発表が予定されている。
注目の経済指標・イベント
06/30 (火)
10:30 〇 (中国) 6月製造業PMI
10:30 〇 (中国) 6月非製造業PMI
10:30 (豪) RBA議事録
15:00 (英) 1-3月期GDP・改定値
16:40 (ユーロ圏) ブイチッチECB副総裁講演
16:55 (独) 6月失業者数
16:55 (独) 6月失業率
17:40 (ユーロ圏) エルダーソンECB専務理事講演
19:00 (日) 外国為替平衡操作の実施状況(5月28日~6月26日)
19:40 (ユーロ圏) ブリーデンBOE副総裁、シュナーベルECB専務理事講演
21:00 (ユーロ圏) チポローネECB専務理事講演
21:00 〇 (独) 6月消費者物価指数・速報値
22:00 (米) 4月ケース・シラー住宅価格指数
22:00 (米) 4月FHFA住宅価格指数
22:30 (ユーロ圏) レーンECB専務理事講演
23:00 (米) 6月消費者信頼感指数
23:00 〇 (米) 5月JOLTS求人件数
07/01 (水)
08:50 〇 (日) 6月日銀短観
外為どっとコム総合研究所 シニア為替アナリスト神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、経済番組専門放送局の日経CNBC「朝エクスプレス」や、ストックボイスTV「東京マーケットワイド」、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。WEB・新聞・雑誌等にコメントを発信。
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