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【ドル/円、来週の見通し】162円突破できるか!?米6月雇用統計と為替介入を警戒_2026/6/26

「ドル/円」をデイトレードする上でFX個人投資家が事前にインプットしておきたいトレードシナリオなどを、ギュッとまとめました。

執筆:外為どっとコム総合研究所 宇栄原 宗平
X(Twitter) : https://twitter.com/gaitamesk_ueha

『最新のドル/円相場を解説』

最新のマーケット情報まとめ

<想定レンジと基調>
来週のドル円の想定レンジは 161円~164円と見ている。トレンドは上昇基調が継続中で、来週も基本的には円売り地合いが続くとみられ、下値は固いだろう。注目すべきポイントは、(1) 日米の利上げ観測、(2) 162円を突破できるかどうか、(3) 為替介入への警戒、の3点である。

ドル円は前日に161円95銭前後まで上昇し、2024年7月の高値に並んだ。これは1986年以来の水準でもある。1986年は12月に163円95銭の高値をつけており、いわばその水準以来の上昇局面ということになる。前月11月には164円50銭をつけているため、162円から上は次のチャートポイントとして163円台後半が意識される可能性がある。値幅観測論でも、安値・高値・安値(ABC)をもとに算出すると163円66銭が導かれ、163円後半がレンジ上限として意識されやすい。これらを踏まえ、上限を164円程度と見ている。

<米国:FOMCとインフレ・雇用>
米国の利上げ織り込みは、次回9月会合で約70%、12月時点では130%程度となっており、年内1回の利上げが優勢、場合によっては2回目もあり得るという見方になっている。来週は雇用統計をはじめ経済指標が多く発表されるため、その結果次第で「年内2回」あるいは「7月前倒し」観測が浮上すれば、ドル買いが強まり162円突破のきっかけになり得る。

インフレ面では、今週発表のPCEデフレーターが総合4.1%、コア3.4%と加速し、2023年以来の水準となった。ウォーシュFRB議長が注目するとされるトリム平均は横ばい圏だが、総合・コアの加速は他項目への波及も意識され、インフレ懸念はくすぶり続けている。

労働市場が底堅ければ利上げ観測は一段と強まる。メインイベントは 7月2日の雇用統計で、現在の予想は非農業部門雇用者数+11.5万人、失業率4.3%、平均時給は前月比+0.3%・前年比+3.5%。前回(4月)の+17.2万人からは鈍化見通しだが、ワールドカップに備えた観光・宿泊業の雇用増という見方もあり、その押し上げがあったかが焦点となる。上振れすれば利上げ観測が強まり、ドル買いから162円突破につながる可能性がある。このほか6月30日にJOLTS(求人件数)、7月1日にADP全国雇用者数が発表され、ウォーシュ議長の講演も控える。一連の指標を踏まえた金融政策スタンスの示唆が注目される。

<日銀>
日銀の利上げ織り込みは、10月で6割弱、12月で100%となっており、年内に1回は利上げするとの見方。今週公表された「主な意見」では数カ月に1度のペースで利上げを検討する旨が示され、田村審議委員も中立金利を2%前後と発言するなどタカ派的だったが、市場の反応は限定的だった。東京都区部CPIは総合・コア・コアコアいずれも加速。来週の材料としては7月1日の日銀短観が挙げられ、大企業の景況感が予想・前回を上回れば利上げ観測の後押しとなり得るが、相場への影響は限定的とみる。

<介入警戒とテクニカル>
来週の方向性はドル相場次第。162円突破後は為替介入の有無を巡り神経質な動きになりそうだ。チャートは安値を切り上げるアセンディング・トライアングルを形成しており、上抜けにエネルギーが溜まっている状態。突破すればストップを巻き込んで163円台の上値を試す展開も想定される。一方、高値圏では急速な下げが入りやすくなる点には注意したい。為替介入は政府のみぞ知るところだが、162円突破時は警戒しつつ、下げの値幅で性質を見極めたい。

<来週の注目イベント>

6/29☆ラガルドECB総裁講演
6/30◎外国為替平衡操作の実施状況(5月28日~6月26日)
6/30◎英1-3月期GDP・改定値
6/30◎独6月雇用統計
6/30☆独6月消費者物価指数・速報値
6/30☆カナダ4月GDP
6/30◎米6月消費者信頼感指数
6/30☆米5月JOLTS求人件数
7/1☆日銀短観
7/1☆ユーロ圏6月消費者物価指数・速報値
7/1☆ラガルドECB総裁講演
7/1☆ベイリーBOE総裁講演
7/1◎米6月チャレンジャー人員削減数
7/1☆米6月ADP全国雇用者数
7/1☆ウォーシュFRB議長講演
7/1☆マックレム・カナダ中銀総裁講演
7/1☆米6月ISM製造業景況指数
7/2☆米6月雇用統計
7/2☆米新規失業保険申請件数

☆特に重要 ◎重要

<ドル/円 週足>

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uehara.jpg 外為どっとコム総合研究所 情報企画部 為替アナリスト
宇栄原 宗平(うえはら・しゅうへい)
国際テクニカルアナリスト連盟 認定テクニカルアナリスト(CFTe) 2015年から金融業界に参入し、顧客サポートなどに従事。また金融セミナーの講師としても活躍する。2022年2月(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。これまでの経験や知識を活かしながら、FX個人投資家へ精力的な情報発信を行っている。経済番組専門放送局「ストックボイス」でのレギュラー解説ほか出演多数。マネー誌『ダイヤモンドZAi(ザイ)』にてドル円・ユーロ円見通しを連載中。
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