
主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。
作成日時 :2026年6月15日8時30分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 シニア為替アナリスト 神田卓也
目次
▼12日(金)の為替相場
(1):独連銀総裁、必要ならば連続利上げも
(2):英GDP、減少に転じる
(3):米大統領 イランの「覚書」報道を批判
(4):米ミシガン大消費者信頼感指数、予想上回る
▼外為注文情報/ ▼本日の予想レンジ/ ▼ドル/円の見通し:イラン情勢をめぐる続報に注目/ ▼注目の経済指標・イベント
12日(金)の為替相場

期間:12日(金)午前6時10分~13日(土)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム
(1):独連銀総裁、必要ならば連続利上げも
独連銀のナーゲル総裁は、欧州中銀(ECB)が7月に予定している次回の金融政策理事会について、あらゆる選択肢を排除しないと述べた上で、イラン戦争に伴うエネルギー価格高騰がより広範囲に波及するのを阻止するため、「必要であれば再度行動する用意がある」と表明。連続利上げも辞さない考えを強調した。一方、ナーゲル総裁と同じくタカ派と目されているオーストリア中銀のコッハー総裁はその後、「ECBの利上げは物価の安定化に寄与している」としつつ、「7月末の次回理事会まであと6週間ある」「その間にさまざまなことが起こり得る。どのような展開になるかは誰にも分からない」として次回の利上げについては明言を避けた。
(2):英GDP、減少に転じる
英4月国内総生産(GDP)は前月比-0.1%と予想に一致。3月の+0.3%から減少に転じた。英4月鉱工業生産は前月比±0.0%(予想+0.1%)、同貿易収支は260.46億ポンドの赤字だった(予想225.00億ポンドの赤字)。
(3):米大統領 イランの「覚書」報道を批判
米国のトランプ大統領は「イランがフェイクニュースメディアにリークした条件は、書面で合意された条件とは全く関係がない」とSNSに投稿。「交渉相手として非常に不誠実だ。イランとは誠意ある取引などできない」と批判した。イランメディアは、米国との和平に向けた覚書には、イラン周辺からの米軍撤退や海上封鎖解除・ホルムズ海峡再開や凍結資金解放を含むほか、最終交渉は核問題や経済問題に焦点を当て、イランのミサイル計画の議論は除外されていると報じていた。
(4):米ミシガン大消費者信頼感指数、予想上回る
米6月ミシガン大消費者信頼感指数・速報値は48.9と市場予想(46.0)を上回り、イラン戦争の影響で過去最低だった前月の44.8から持ち直した。消費者の1年先の期待インフレ率は4.6%で、市場予想(4.9%)に反して前月の4.8%から低下した。
12日(金)の株・債券・商品市場
日経平均: 66020.04 △1,802.77
豪ASX: 8804.036 △170.789
上海総合: 4031.513 △44.498
英FT: 10471.72 △167.84
独DAX: 24635.30 △425.59
NYダウ: 51202.26 △353.51
日10年債: 2.626 ▼0.064
豪10年債: 4.8124 ▼0.0827
英10年債: 4.836 ▼0.069
独10年債: 2.995 ▼0.037
米2年債: 4.0809 △0.0190
米10年債: 4.4789 △0.0178
NY原油: 84.88 ▼2.83
NY金: 4238.80 △124.80
ドル/円 外為注文情報(FX板情報・オーダー状況)

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人気通貨ペア 本日の予想レンジ
ドル/円: 159.100 ~ 160.500
ユーロ/円: 184.900 ~ 186.400
ポンド/円: 214.300 ~ 216.000
豪ドル/円: 112.700 ~ 113.600
ドル/円の見通し:イラン情勢をめぐる続報に注目
12日のドル/円は終値ベースで0.15%の小幅高だった。米国とイランの和平協議に関する情報が錯綜する中、前日の下げに対する反動もあって早々に160円台を回復。一時160.37円前後まで上昇したが、決め手となる材料に乏しい中で伸び悩むと160.20円前後で取引を終えた。
イラン情勢をめぐっては日本時間15日早朝、米国とイランの間で合意が成立し「レバノンを含むすべての戦線における軍事作戦の即時かつ永久的な終了を宣言した」と仲介国のパキスタンが発表。19日にスイスで署名式が行われるという。もっとも、これでトランプ米大統領がSNSで言及した「通航料なしのホルムズ海峡開放」が実現するかは不透明だろう。イラン側はかねてより、ホルムズ海峡の管理権や通航に対するサービス料の徴収を主張している。ドル/円は、米イランの合意報道を受けて前週末比40~50銭下落し、159.70~80円台で取引が始まっているが、今後についてはイラン側の出方がカギとなりそうだ。ホルムズ海峡が完全に開放される見通しが強まれば、原油安・ドル安の流れもさらに強まる可能性がある一方、イランがこれに否定的な見方を示せばドルが反発することになるだろう。イラン情勢をめぐる続報に注目だ。
注目の経済指標・イベント
06/15 (月)
16:00 (ユーロ圏) ナーゲル独連銀総裁講演
16:30 ◎ (ユーロ圏) ラガルドECB総裁講演
16:50 (ユーロ圏) チポローネECB専務理事講演
18:00 (ユーロ圏) 4月鉱工業生産
21:30 (米) 6月ニューヨーク連銀製造業景気指数
22:15 (米) 5月鉱工業生産
外為どっとコム総合研究所 シニア為替アナリスト神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、経済番組専門放送局の日経CNBC「朝エクスプレス」や、ストックボイスTV「東京マーケットワイド」、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。WEB・新聞・雑誌等にコメントを発信。
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