
11日の日経平均は反発。終値は38円高の64217円。米国株が大幅安となった上に、朝方には米国がイランへの攻撃を開始したと伝わったことから、寄り付きは800円を超える下落。序盤では下方向に勢いがつき、一気に下げ幅を1800円超に広げた。62300円台まで下げたところで売りが一巡すると、キオクシアホールディングスが鋭角的に切り返したことからAI関連に見直し買いが入って急速に下げ幅を縮小。しかし、プラス転換したところで売り直されると値を崩し、900円を超える下落で前場を終えた。
後場は前引けから大きく水準を切り上げて始まり、再びプラス圏に浮上。強弱感が交錯する中、上げ幅を広げてくると上値が重くなった。終盤にかけては前日終値近辺でのもみ合いが続き、小幅なプラスで取引を終えた。
東証プライムの売買代金は概算で11兆2500億円。業種別では鉱業、食料品、海運などが上昇した一方、輸送用機器、証券・商品先物、非鉄金属などが下落した。証券会社が目標株価を引き上げたTOPPANホールディングスが急騰。半面、証券会社が目標株価を引き下げたエイチ・アイ・エスが急落した。
東証プライムの騰落銘柄数は値上がり538/値下がり987。動きの良さが注目を集めたキオクシアHDが7%高。太陽誘電、村田製作所、イビデンなど電子部品の一角に強い買いが入った。ほか、売買代金上位では東京エレクトロン、SUMCO、レゾナックなどが大幅上昇。材料のあったところでは、日経新聞でレアアースの生産設備を新設すると報じられた信越化学に資金が向かった。
一方、AI関連は強弱まちまちで、住友電工やフジクラなど電線株が軟調。ソフトバンクG、レーザーテック、TDKなどが売りに押された。中東の地政学リスクが高まったものの、三菱重工、川崎重工、IHIの防衛大手3社は大きめの下落。1Qが最終赤字となったGENDAが一時ストップ安となっており、今期の減益見通しを提示したANYCOLORは場中に値が付かずストップ安比例配分となった。
外部環境からはきょうは厳しい展開が想定されたが、終わってみれば小幅な上昇。値下がり銘柄が多く、底打ち期待が高まるような動きではなかったものの、下値での買い意欲の強さが印象付けられた。中東情勢の不透明感は強く、あすはメジャーSQ日。来週は日銀会合やFOMCが控えている。円安(ドル高)が進行しており介入への警戒もくすぶる中、あえて週末に買いを入れる理由は乏しい。ただ、あす大きく崩れなければ、当面の売りは出尽くしたとの見方が強まるとも考えられる。きょうは安値が62335円まであったが、終値(64217円)では64000円や25日線(64061円、11日時点)を上回った。下げた場合、64000円が下値のメドとして意識されるかに注目したい。
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
