本日のNY為替市場のドル円は、まずは米5月の雇用統計に注目。結果次第でドル高が進行した場合は、本邦通貨当局によるドル売り・円買い介入に要警戒となろう。また、米イラン停戦合意に関する覚書の関連ヘッドラインにも注意が必要だ。
5月雇用統計の予想は、非農業部門雇用者数が前月比+8.5万人と4月+11.5万人から増加幅の縮小、失業率は4月と同じ4.3%と見込まれている。非農業部門雇用者数のアナリスト予想は最小が+5万人程度、最大が+11万人程度とされている。4月結果に迫るようなポジティブサプライズだった場合は、ドル買いで反応すると想定される。ドル円が4月30日の高値160.72円に迫る局面となった場合は、本邦通貨当局によるドル売り・円買い介入の可能性に警戒しておきたい。
一方でリスクシナリオとしては、5月分が予想を下回り、3月分と4月分が下方修正された場合だろう。イラン戦争の悪影響によるスタグフレーション(景気停滞と物価高進の併存)への懸念を強めることになる。
5月の米国の雇用関連指標は以下の通り。(〇=改善・●=悪化)
〇ADP全国雇用者数:+12.2万人(4月+10.5万人)
〇ISM製造業雇用指数:48.6(4月46.4)
●ISM非製造業雇用指数:47.9(4月48.0)
●チャレンジャー人員削減予定数:97006人(4月83387人)
●消費者信頼感指数(労働市場格差指数):6.9(4月7.5)
トランプ米大統領は先日、イランとの協議が順調に進んでいると言及。早ければ今週末にも、イランが「文書に署名する寸前だ」と述べていた。しかし、イラン最高指導者の顧問を務めるレザイ氏は、「米国との戦争終結に向けて交渉中の覚書の現行草案には、明確化されるべき曖昧な点がある」と発言。「トランプ大統領はイランに自身の条件を受け入れるよう圧力をかける一方、イラン側の条件を曖昧なままにしている」と指摘しており、予断を許さない状況が続いている。
・想定レンジ上限
ドル円の上値目処は、160.72円(4/30高値)
・想定レンジ下限
ドル円の下値目処は、159.10円(5/29安値)
(山下)
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
