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SP500、『スペースX上場』の余波で上昇に黄色信号か...|米CPI・金利・AI株で振らされる【S&P500来週の見通し】2026年6月5日

 

S&P500(SP500) 見通し2026年6月5日

作成日時 2026年6月5日 10時50分

監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 小野直人

6月5日~12日のS&P500(SP500)は、上昇トレンドを維持しつつも、米5月雇用統計、消費者物価指数(CPI)、卸売物価指数(PPI)次第で値動きが荒くなりやすい局面です。AI関連株への期待や企業業績の底堅さは支えですが、指数は7,500ポイント台後半まで上昇しており、短期的な利益確定売りにも注意が必要です。ミシガン大消費者信頼感指数や6月16日~17日の米連邦公開市場委員会(FOMC)も控えるなか、物価と金利の反応を確認しながら、ご自身のシナリオを整理したい1週間です。 

来週の想定レンジ:7,400~7,700ポイント

SP500見通し:CPIと金利が左右する高値圏の攻防

SP500は上昇トレンドを維持しています。ただし、ここからさらに上値を伸ばすには、米長期金利の低下やインフレ鈍化を確認できる材料が必要です。この先の注目材料は6月5日の米5月雇用統計、6月10日の米5月CPIです。上方向にも下方向にも株価が大きく動く材料となり得るため、足元のトレンド追随では、立ち回りづらい展開となる可能性があります。

SP500の注目材料:雇用統計・CPI・PPI・FOMC

6月5日の米5月雇用統計では、非農業部門雇用者数だけでなく、失業率と平均時給が焦点です。雇用が適度に鈍化し、賃金インフレも落ち着けば、株式市場には追い風となります。

ただし、雇用が強すぎればインフレ警戒、弱すぎれば景気悪化懸念につながるため、単純に「弱い雇用=株高」とは判断しにくい局面です。

また、CPIが市場予想を下回り、米10年債利回りが低下すれば、SP500は7,600ポイント台の上値突破を試しやすくなる一方で、コアCPIや住居費、エネルギー価格の強さが目立てば、利下げ期待が後退し、株価の重しになりそうです。また、事実上のホルムズ海峡が封鎖されて以降、物価の上流側の指標であるPPIも、予想を上回れば、株価への重しとなります。

6月16~17日にはFOMCが予定されており、これらの指標は米国の利下げ期待を左右する材料となるため注目されます。

SP500を動かす他の要因:AI株・SpaceX上場・原油リスク

また、AI関連株は引き続きSP500の中心テーマです。半導体、クラウド、データセンター関連への期待は強く、好材料が出れば指数全体を押し上げる力があります。ただし、期待が大きい分、決算や受注、利益率に対する市場の目線は厳しくなっています。AI関連株は「何でも買われる局面」から、銘柄ごとの選別が進む局面に入りつつあります。

さらにはSpaceX(スペースX)の上場予定(6月12日)も市場心理を左右する材料です。大型IPOに向けて投資家が一部の保有株を売却し、資金を確保する動きが出れば、短期的には既存のハイテク株の重しになる可能性があります。加えて、中東情勢や原油価格にも注意が必要です。原油高はインフレ再燃への警戒につながりやすく、CPIや米金利の見方にも影響します。

SP500テクニカル分析:7,600突破か7,460維持か

SP500 日足テクニカル分析/移動平均線/RSI 2026年6月5日

SP500 日足/25日(赤)・50日(青)移動平均線/RSI(14日) 外為どっとコムCFDネクスト

テクニカル面では、SP500は25日移動平均線の7,460ポイント付近、50日移動平均線の7,185ポイント付近を上回っており、上昇トレンドを維持しています。25日線、50日線ともに上向きで、基調はなお買い優勢です。一方、RSI(14日)は64.7とやや高めで、7,600ポイント台では利益確定売りも出やすい水準です。

目先の上値メドは7,600~7,620ポイント台です。ここを明確に上抜ければ、7,650ポイント、さらにリスク選好が強まれば7,700ポイント方向が視野に入ります。下値はまず7,500ポイント前後、次に25日移動平均線の7,460ポイント付近が重要です。7,460ポイントを割り込む場合は、7,400ポイント台への調整を警戒したいところです。

プロの視点と、ご自身のシナリオの組み立て方

筆者のメインシナリオは、SP500が上昇トレンドを維持しつつも、CPI発表前後は高値圏で上下に振れやすいというものです。CPIが市場予想を下回り、米10年債利回りが低下すれば、7,600~7,620ポイント台の突破を試す展開が考えられます。一方で、CPIが強く金利が上昇する場合は、7,500ポイント割れ、さらに7,460ポイント付近を維持できるかが焦点になります。

ただし、これはあくまで一つの見方です。強気で見るなら「AI関連株と企業業績が相場を支える」と考えることができます。慎重に見るなら「米景気、株価指数の高値圏、CPI、金利上昇、原油リスクが重なる」と整理できます。大切なのは、どちらが正しいかを急いで決めることではなく、ご自身がどの材料を重く見るのかを明確にしておくことです。

【あなたの見通しは?】

今週のSP500について、現時点の見立てに近いものを選ぶならどれでしょうか。

  • A:CPIが落ち着き、7,600~7,620ポイント台を突破して7,650~7,700ポイント方向を試す
  • B:高値圏で材料待ちとなり、7,500~7,620ポイント台を中心にもみ合う
  • C:CPIや金利上昇が重しとなり、7,460ポイント付近や7,400ポイント台への調整を試す

今後の重要イベント

  • 6月5日(金)21:30 米5月雇用統計
  • 6月10日(水) 21:30 米5月CPI
  • 6月11日(木) 21:30 米5月PPI
  • 6月12日(金) SpaceX、上場予定
  • 6月12日(金) 23:00 6月ミシガン大消費者信頼感指数
  • 6月16日(火)~17日(水) FOMC(再来週のイベントとなるが、物価指標の動向がFOMCでの議論に影響する)

※リアルタイムの価格はこちらから確認できます。
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外為どっとコム総合研究所
小野 直人
株式会社DZHフィナンシャルリサーチでの情報配信業務、上田ハーロー株式会社での調査・市場部門を経て、2021年より外為どっとコム総合研究所へ参画。ニュースベンダーとFX会社で培った「情報の目利き力」と「市場実務の経験」を武器に、個人投資家へ有益な情報を発信している。ドル円などの主要通貨に加え、トルコリラ・メキシコペソなどの新興国通貨、日経平均・NYダウといった株価指数(CFD)まで、幅広い金融商品の分析を得意とするマーケットアナリスト。
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