6月に入り1日の日経平均は大幅続伸。終値は604円高の66934円。米国株高を受けて小高く始まると、開始直後には一時マイナス圏に沈んだ。しかし、すぐに切り返すとその後は上げ幅を広げる展開。値下がり銘柄はかなり多かった一方、ソフトバンクグループやキオクシアホールディングスなどAI関連の一角が強く買われた。前場のうちに節目の67000円を上回ると、高いところでは900円を超える上昇となって67200円台に到達。後場に入ると上値が重くなったが、上げ幅を縮めると改めての買いが入り、67000円近辺で値動きが落ち着いた。終値では67000円をやや下回ったものの、史上最高値を大幅に更新した。
物色にはかなり濃淡がついており、TOPIXは下落。グロース250指数が弱く、4%を超える下落となった。
東証プライムの売買代金は概算で11兆9100億円。業種別では情報・通信、金属製品、サービスなどが上昇した一方、鉱業、輸送用機器、医薬品が下落した。上述のキオクシアホールディングスが、証券会社の投資判断引き上げなどを受けて10.1%高と急騰。半面、証券会社が投資判断を引き下げた新日本科学が急落した。
東証プライムの騰落銘柄数は値上がり425/値下がり1115。フランスでデータセンターを建設するとの観測を受けて、ソフトバンクGが14%高。太陽誘電や村田製作所など電子部品株の一角が急伸した。1Q決算が好感されたトリケミカルが2桁の上昇率。NECや富士通などソフトウェア関連のほか、SansanやフリーなどSaaS関連の動きが良かった。1:5の株式分割を発表した東京エレクトロンは、買い一巡後は伸び悩んだものプラスで終了。序盤では日経平均の上昇をけん引する動きを見せた。
一方、レーザーテック、ディスコ、アドバンテストなど、半導体株の多くが下落。イビデンやフジクラが強めに売られた。証券会社のリポートなどを材料に商社株が嫌われており、三井物産や伊藤忠が大幅安。ホンダや日産自動車など自動車株が弱く、時価総額首位の座をソフトバンクGに明け渡したことが市場の話題となったトヨタが4%を超える下落となった。アストロスケール、QPSHD、Synspectiveなど宇宙関連が急落した。
日経平均は上昇し、TOPIXは下落した。ソフトバンクGが1銘柄で日経平均を800円以上押し上げており、プライムでは値下がり銘柄が1000を超えた。特段の悪材料が見当たらない中で下に値幅が出た銘柄も多かった。AI関連ばかりが買われることは珍しくないが、それ以外の銘柄が強く売られてしまうと、日本株の手がけづらさが意識される。月初で特殊な需給が発生したのかもしれないが、きょうのようないびつな動きが繰り返されるようだと、天井は近いとみておいた方が良い。あすはキオクシアHDが「Investor Day」を夕方に開催予定で、AI関連は上がるにしても下がるにしても相場の主役であり続けるだろう。ただ、脇役がないがしろにされては、主役もかすんでくる。きょう下落した多くの銘柄が早々に反転してくるかどうかが、日本株上昇継続のカギを握る。
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
