8日のニューヨーク外国為替市場で、ドル円はWTI原油先物価格が下落したことを手掛かりにしたドル売りに押されて156.44円まで値を下げた。ユーロドルは4月米雇用統計が「米労働市場の底堅さを示す内容だった」と受け止められたものの、米長期金利の低下とともにドル売りが進んだ流れに沿って1.1788ドルまで上昇した。
本日の東京外国為替市場のドル円は中東情勢と原油価格の動向をにらみながら、日米通貨当局者からの発言に注意する展開となる。
中東情勢を巡ってはイラン側が10日に戦闘終結に向けた米国からの提案に対する回答を送ったが、トランプ米大統領は同日にSNSで「全くもって受け入れられない」と反発。ウォールストリートジャーナル(WSJ)紙が報じたところによると、イランからの回答には「イランは核施設の解体を拒否」「一部ウランを第三国に移送する案を提示」「核問題について今後30日間で交渉することを要求」といった内容が含まれていたようだ。
中東を巡る和平交渉は再び先行きの不透明感が高まっており、原油先物価格は週明けの時間外取引から3%を超える上昇で始まっている。当面は米国とイラン両国からの新たな提案などを待ちつつ、原油先物価格の動向をにらんだ展開となる見込み。原油価格の推移に神経質に振らされる動きが続くことになるだろう。
また、本日からベッセント米財務長官が13日まで訪日し、高市首相や片山財務相らと会談を行う予定となっている。米財務長官から日銀の利上げや円安是正などに対する言及があった場合は円買いの反応を示す可能性もありそうだ。週明け早朝の為替市場では原油価格の高騰によるドル買いが先行しているため、政府・日銀による為替介入への警戒感が再び高まることも予想される。本邦通貨当局者からの円安けん制発言にも引き続き注意しておきたい。
(岩間)
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
