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金(ゴールド)、5,000ドル回復遠のく?カギ握る『上海プレミアム』とは(XAU/USD 週間見通し)2026年4月23日

 

ゴールド相場の見通し2026年4月23日

作成日時:2026年4月23日 11:30
監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 小野直人

本記事では、ゴールド相場の最新動向、今後の見通し、テクニカル分析、売買戦略をまとめています。結論として、金相場は表面上は落ち着きを取り戻しつつありますが、そうした中、中国の需要の低下が懸念され始めています。需給データやチャート構造には依然として無視できない弱さが残っています。

金(ゴールド)の今後1週間の想定レンジ:4,500~4,900ドル

金相場の上海プレミアム低下が新たな懸念材料に

5,000ドル回復への歩みは継続だが…

金相場は高値圏を維持しているものの、上値を一気に追う地合いではありません。4月22日のNY市場では、スポット金が4,730ドル台、6月限金先物が4,753ドル付近でした。3月に5,300ドル台まで上昇した局面もあっただけに、物足りなさはあるものの、中央銀行の需給や金ETFなどの買いを支えにして、依然として高水準が続いています。現在は、周辺環境を確認しながら、5,000ドル台回復を探る段階と言えそうです。

中国需要の勢いに陰りが見え始めている

このように5,000ドル回復が意識される金相場ですが、少し気がかりな点もあります。それは、中国需要の勢いにやや陰りが見え始めていることです。これまで金相場は中国の現物需要や投資需要に支えられてきましたが、中国の上海プレミアムは3月下旬の14〜18ドル前後から、4月中旬には3〜6ドル程度まで縮小しました。4月17日時点では、中国の消費需要が低下傾向で、主な買い手は人民銀行だと報じられています。中国需要が崩れたとまでは言えませんが、少なくとも以前ほどの過熱感は薄れてきたとみるのが自然です。
※上海プレミアム:中国国内の金価格が国際価格よりどれだけ高いかを示す「上乗せ分」のこと。プレミアムが大きいほど中国の買い意欲が強く、小さいほど需要が冷めているサインとされる。

需要継続はまだ金相場の支えに

もっとも、中国の支えが完全に失われたわけではありません。人民銀行は3月末時点で17カ月連続の金買い増しを続けており、3月の上海黄金交易所からの引き出しは134トン、金ETFにも7カ月連続で資金流入が続きました。つまり、中国マネーはなお相場の土台です。しかしながら、その熱量がさらに低下するなら、金相場の5,000ドル台の回復は遠のきやすくなると言えます。今後の金相場では、中国の動向がこれまで以上に注目されそうです。

FOMCを受けた米金利動向も金相場の方向性を左右

加えて、来週は米連邦公開市場委員会(FOMC)も重要です。4月28日から29日にかけてFOMCが開かれ、結果公表は日本時間30日午前3時、パウエル議長会見は同3時30分です。今回は経済見通し公表回ではないため、焦点はドットチャートではなく、声明文と議長会見で示される景気とインフレの見方になります。直近の経済指標が予想を上回るなか、成長減速への警戒が和らぐのか、さらに物価への警戒は残るのか、それとも物価への警戒が和らぎ金利低下期待が強まるのかが、金の方向感を左右します。

テクニカル分析と売買戦略:4,500~4,600ドルでサポートが機能するかが重要

金スポット 日足/25日・50日移動平均線/RSI(14日)(外為どっとコムCFDネクスト)

金スポット 日足/25日・50日移動平均線/RSI(14日)(外為どっとコムCFDネクスト)

テクニカル面では、金は3月後半の急落後に持ち直し、足元では25日移動平均線の4,663ドルを上回って推移しています。このため短期的な戻り基調は維持されていますが、上値には50日移動平均線の4,883ドルが控えており、中期的にはまだ戻り売りに押されやすい地合いです。

RSI14日は54.3と中立圏のやや上で、売られ過ぎは解消された一方、強い上昇再開を示すほどではありません。

売買戦略:5,000ドル手前は短期で戻り売り

売買戦略としては、4,663ドル近辺を維持するなら短期の押し目買いは機能しやすいものの、4,850ドル台後半から4,883ドル近辺では戻り売りも出やすい局面です。4,883ドルを明確に上抜ければ5,000ドル方向を再び試す余地が出ますが、逆に4,663ドルを明確に割り込む場合は、反発局面が一巡し、下方向への調整再開を警戒したいところです。

重要イベント

  • 4月28日 (火) 未定 日 日銀金融政策決定会合 結果発表・展望レポート
  • 4月29日 (水) 27:00 米 FOMC政策金利発表
  • 4月29日 (水) 27:30 米 パウエルFRB議長 記者会見
  • 4月30日 (木) 21:30 米 1-3月期GDP速報値
  • 4月30日 (木) 21:30 米 3月個人所得・個人支出・PCEデフレーター
  • 4月30日 (木) 21:30 米 1-3月期 雇用コスト指数

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株式会社外為どっとコム総合研究所
小野 直人
株式会社DZHフィナンシャルリサーチでの情報配信業務、上田ハーロー株式会社での調査・市場部門を経て、2021年より外為どっとコム総合研究所へ参画。ニュースベンダーとFX会社で培った「情報の目利き力」と「市場実務の経験」を武器に、個人投資家へ有益な情報を発信している。ドル円などの主要通貨に加え、トルコリラ・メキシコペソなどの新興国通貨、日経平均・NYダウといった株価指数(CFD)まで、幅広い金融商品の分析を得意とするマーケットアナリスト。
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