16日のニューヨーク外国為替市場でドル円は、WTI原油先物価格が一時1バレル=95.44ドル前後まで上昇したことで159.31円まで上値を伸ばした。ユーロドルは、「欧州中央銀行(ECB)は今月末の定例理事会で政策金利を据え置く方向に傾いている」との報道で1.1767ドルまで値を下げた。
本日の東京外国為替市場のドル円は、トランプ米大統領が週末に開催される可能性があると述べた米国とイランの第2回和平協議を控えて動きづらい展開が予想される。
トランプ米大統領は、来週期限を迎える停戦を延長する必要があれば延長する、イランとの合意は近い、と述べ、パキスタンの首都イスラマバードで成立して署名されることになれば、自身が現地入りする可能性があるとも述べている。
14日、イスラエルとレバノンは、ルビオ米国務長官の仲介で、1993年以来33年ぶりとなる外交協議に臨み、レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラとイスラエルとの戦闘終結に向けた三者協議を行った。
そして、昨日、イスラエルとレバノンは再び協議に臨み、イスラエルのネタニヤフ首相は、イスラエルとレバノンの和平合意構想を具体化する時間を確保するために10日間(※米東部時間16日午後5時・日本時間17日午前6時)の一時停戦に合意したと発表した。
11日にパキスタンのイスラマバードで開催された米国とイランの第1回和平協議では、イラン側が停戦にレバノンを含めるよう主張したが、米・イスラエルの双方がこれを拒否した。しかし、イスラエルとレバノンが10日間の停戦で合意したことで、21日(※米国東部時間)の米国とイランの停戦期限に向けて、週末に予定されている第2回和平協議での停戦合意への期待感が高まっている。
一方、レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラは、レバノン領土にイスラエル軍が駐留していることはレバノンとその国民に抵抗する権利を与えるものだと主張し、いかなる停戦もイスラエルにレバノン国内での自由な移動を許すものであってはならないと述べおり、予断を許さない状況は続くことになる。
また、「湾岸アラブ諸国および欧州の当局者らは、米イラン和平合意の最終決定には6カ月かかる可能性があるとの見解を示した」との報道もあり、関連ヘッドラインには警戒しておきたい。
15日に片山財務相は、ベッセント米財務長官との日米財務相会談に臨み、中東情勢を受けて、ドル円が160円台への円安が進んでいる為替をめぐり、更に連絡緊密化で一致したと述べていた。しかし、ベッセント米財務長官は、イラン情勢などを含めた非常に興味深い説明があった、と述べるに留まり、1月に日米協調でレートチェックを行い、ドル高・円安を阻止したような姿勢が見受けられない。
米国は、原油価格上昇によるインフレ抑制のために、ドル高を黙認しているのではないかとの憶測もあり、今後のドル高に対する見解などには警戒しておきたい。
(山下)
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
