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【見通し】NY為替見通し=ドル円、「有事のドル買い」巻き戻しも 米PPIが下値を支えるか

本日のニューヨーク為替市場でドル円は、米イラン協議の再開期待を背景に、「有事のドル買い」をいったん巻き戻す流れが先行しそうだ。ただ、序盤に発表される3月米卸売物価指数(PPI)が強ければ、ドル売りは広がりにくいだろう。中東情勢を巡る過度な警戒はやや後退しているが、原油高そのものはなお残っており、市場の視線は物価指標へ移っている。

 イスラマバードでの協議は合意に至らなかったが、イラン外務省は当初から一度での決着を想定していなかったと説明し、パキスタンも仲介を続ける姿勢を示した。週末にも再協議が取り沙汰されるなか、最悪シナリオへの懸念はひとまず和らいでいる。これを受けてWTI原油先物は急伸から一服したが、それでも執筆時点では97ドル付近とイラン戦争前を大きく上回った水準にある。エネルギー高が続く以上、インフレへの火種は消えていない。

 焦点の3月PPIは、前月比/前年比ともに伸びが加速する見通しだ。中東混乱前の2月時点でもサービス価格を中心に強さが出ていたうえ、3月は原油高の影響が反映されやすい。前年比予想は4.6%上昇と3年ぶりに4%台乗せが確実視されている。そこからさらに上振れれば、利下げ期待の後退を通じて米金利が持ち直し、ドルの下値を支える展開もあり得るだろう。ベッセント米財務長官が、「紛争下では、FRBは利下げの前に様子を見るべき」と語ったことも、ドル売りを進めにくくする材料とも言える。

 たとえドル円が下げたとしても、円買いが一方向に強まるとは限らない。原油高は資源輸入国の日本に不利で、実需面では円安圧力が残る。中東リスクの巻き戻しと米インフレ懸念の再燃がぶつかるなか、NY序盤のPPIの初動を確認しつつ、米長期金利と原油相場をにらんだ値動きになりそうだ。

想定レンジ上限
・ドル円、昨日高値159.86円

想定レンジ下限
・ドル円、9日安値158.49円を割り込むと8日安値の157.89円


(小針)

・提供 DZHフィナンシャルリサーチ