本日のNY為替市場のドル円は、イラン戦争の行方を注視しながら、本邦通貨当局によるドル売り・円買い介入の可能性に警戒していく展開となる。
米国・イスラエルとイランとの戦争は、先週のトランプ米大統領による10日間の攻撃延期表明にも関わらず、イエメンの親イラン武装組織フーシ派がイスラエルへのミサイル攻撃を開始したこと、米海軍の強襲揚陸部隊も参戦する可能性が高まっていることで戦火が拡大しつつある。
米紙ワシントン・ポストは、米国防総省が数週間に及ぶイランでの地上作戦を準備していると、匿名の米当局者の話として報じている。
米軍による地上戦は、これまでベトナム、アフガニスタン、イラクなど最終的には退却を余儀なくされてきたトラウマがあるため、泥沼化の様相を呈し始めている。
イラン戦争の長期化懸念から、WTI原油先物価格が上昇し、有事のドル全面高となっており、今後のドル円の注目ポイントは、本邦通貨当局によるドル売り・円買い介入の可能性となる。
三村財務官は、本日、「この状況が続けば、そろそろ断固たる措置が必要になる。われわれの照準は全方位」だと述べ、「そろそろ」が介入間近というニュアンスを示したものの、依然として口先介入に留まっている。
今夜からは、米財務省との協調による「レートチェック」に続く実弾介入に踏み切るにか否かを見極めていくことになる。
ナスダック総合は、先週木曜日に最高値から10%超下落し、「調整相場」入りとなり、ダウ平均も先週金曜日に「調整相場」入りとなった。機関投資家が運用のベンチマークとするS&P500も最高値から約9%安となり、「調整相場」入りが目前となっている。
日経平均株価も、高市政権が圧勝した衆議院選挙後に「窓」を空けて上放れし、最高値を更新したものの、本日、「窓」を空けて下放れしたことで、天井圏での反落を示唆する「アイランド・リバーサル」が出現している。
中東有事により日米株価指数の反落基調と有事のドル買いは、イラン戦争の出口が確認できるまで続くことが予想されるため、トランプ米大統領を中心にした関連ヘッドラインには警戒しておきたい。
・想定レンジ上限
ドル円の上値目処(めど)は、161.01円(ピボット・レジスタンス2)
・想定レンジ下限
ドル円の下値目処(めど)は、158.96円(日足一目均衡表・転換線)
(山下)
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
