昨日のニューヨーク外国為替市場でドル円は続伸。イラン国営放送が「イランは米国が提示した停戦案を拒否した」と報じると「有事のドル買い」が優勢となり、一時159.50円まで上昇した。ドル高を受けてユーロドルは前日の安値を下回る1.1555ドルまで弱含んだ。
東京タイムでは為替相場の動意につながりそうな経済指標の発表は乏しく、中東情勢関連の情報やそれに伴った原油相場の動きが注目される。米・イランの停戦協議に関して情報は錯綜している。一部ではトランプ米政権が提示した交戦終結に向けた15項目の計画について依然として精査が続けられていると伝わった一方で、イランの国営テレビは米国の交戦終結案を検討したものの、提示された条件は「過度」と見なしていると報じた。
米ホワイトハウスのレビット報道官は、イランが軍事的敗北を受け入れなければトランプ米大統領は「これまで以上に厳しい」攻撃をイランに仕掛ける用意があると警告した。中東情勢が早期に鎮静化するとの楽観ムードは高まっておらず、ドル円は「有事のドル買い」に支えられる相場が続きそうだ。
二転三転するトランプ米大統領の言動に市場は困惑しうんざりしている。トランプ米大統領の信用も著しく低下し、米国の信認低下にもつながっているが、同氏が世界最強の軍事力・経済力を誇る米国の大統領という地位にいることに変わりはない。トランプ氏の言動に振り回される展開は今後も続くだろう。
昨日のドル円は159円半ばまで持ち直し、高値圏で引けた。159円後半では引き続き上値が抑えられ、160円壁の厚さが意識されそうだが、中東関連の情報次第では原油相場の急騰に伴い2024年7月以来の160円台復帰を果たす可能性も念頭に置きたい。ただ、160円超え水準では確実に円買い介入警戒感が一段と高まることになる。とにかく足元では中東情勢に一喜一憂する相場が続く。
(金)
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
