
作成日時:2026年3月24日15時50分
3.46円を底に反発も、3.60円の大台を前に足踏み
トルコリラ/円は、2月後半に3.46円付近まで下落した後、自律反発が続いています。3月中旬には3.60円付近まで値を戻す場面もありましたが、同水準では上昇の勢いが続かず、足元では3.58円前後へ押し戻される展開となっています。背景には、対米ドルでのリラ安(USD/TRYの上昇)が依然として根強いことがあります。
対ドルでのリラ安を「円安」がどこまで相殺できるか
トルコ中銀(TCMB)が政策金利を37.00%に据え置き、インフレ抑制に向けた厳しい姿勢を示しているものの、市場のリラに対する信認は十分に回復していません。特に、介入によるものとみられる外貨準備高の減少が報じられたことで、リラの脆弱性が改めて意識されています。
さらに、米国の対イラン強硬措置を巡る交渉観測と軍事リスクの双方が残っており、リスク回避の円買いが再燃する可能性もあります。こうした状況下で、「リラ安」という重石を「円安」という支えがどこまで相殺できるかが、今週の焦点となるでしょう。
ただし、積極的に強気へ傾ける材料は乏しく、今後1週間程度のトルコリラ/円は「戻り一服による上値の重い展開」をメインシナリオとして見ています。
注目ポイント
- トルコの外貨準備動向(3/26):相場安定化を目的とした外貨売却により、準備高の「質」が低下しているとの懸念があります。減少が鮮明になれば、リラ売り要因となり得ます。
- 地政学リスクとドル/円の動向:対イラン情勢を巡る不透明感から、有事の円買い圧力が強まった場合、トルコリラ/円の下支え役である「ドル/円のサポート力」が失われるリスクにも注意が必要です。
横ばいの10日線に絡むローソク足

トルコリラ/円の日足チャートを見ると、2月安値(3.46円)からの回復局面にあるものの、足元では10日移動平均線(3.58円付近)を挟んで価格が上下する「もみ合い」の様相を呈しています。
- 移動平均線と乖離:現在価格は10日移動平均線付近に収束しており、短期的なトレンドが一度リセットされた形です。ここから再度3.60円台に乗せられるか、あるいは割り込むかの分岐点にあります。
- RSI(9日):53レベルと中立圏に位置しています。強気・弱気の節目である50をわずかに上回っていますが、3.60円付近での売り圧力の強さが上昇エネルギーを打ち消している状況です。
- 上値・下値の目処:上値は直近高値の3.60円、およびその上の3.62~3.65円付近が強い抵抗帯となります。下値は3.55円、さらに割り込むと2月16日安値の3.46円を試す「二番底」形成のシナリオが浮上します。
トルコリラ/円の予想レンジ
3.50円 ~ 3.63円
メインシナリオ
3.60円台では売り優先の展開
トルコリラ/円は、ドル/円の高止まりに支えられる一方で、 対ドルでのリラ安基調から、上昇の勢いは強まりにくい状況です。 特に3.60〜3.63円のゾーンでは上値の重さが意識されやすく、売りが出やすい水準と考えられます。
サブシナリオ
3.50〜3.55円での下げ渋りと短期的な押し目買い
一方で、3.50〜3.55円のレンジで下げ渋る動きが見られる場合には、その後の反発を期待した押し目買いが入る可能性もあります。 ただし、この買いはあくまで自律反発を狙った限定的なものにとどまりやすく、上値余地も3.58〜3.60円近辺までと限られそうです。
今後のイベントカレンダー
- 3/26(20:30 / トルコ)週次外貨準備高・居住者外貨預金残高(予定)
- 3/31(16:00 / トルコ)2月 貿易収支 / 2月 失業率
- 4/1(16:00 / トルコ)3月 製造業PMI
※4月3日には3月消費者物価指数(CPI)の発表も控えており、週後半からはインフレ警戒感が強まる可能性があります。
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