先週末にトランプ米大統領はイランが48時間以内にホルムズ海峡を完全に開放しない場合、同国の発電所を「壊滅させる」と警告し、金融市場全般に緊張感が高まったが、昨日に5日間延期すると発表した。これを受けて「有事のドル買い」にいったん巻き戻しが入った。市場の混乱に同氏が「TACO(トランプ氏はいつも腰砕け)」トレードに持ち込むしかなかったとの見方だが、中東紛争の長期化懸念は払しょくされていない。
トランプ米大統領は、イランが核兵器を保有しないことなどを含む主要項目でイランと認識が一致したと述べたが、イランは米国との交渉を否定した。一部報道が伝えたところによると、イランは仲介者を通じた米国からの書簡を検討中だという。トランプ氏は対中関税交渉で「TACO」のイメージが定着したが、今回は関税と違い軍事衝突であり、「TACO」で解決できる問題ではない。イランの徹底抗戦がトランプ氏の想定を超えたこと、米・イランの停戦条件がお互いにかけ離れていることで、戦争の長期化懸念に伴う市場の混乱が続く可能性が警戒される。
本日の欧州タイムではユーロ圏と主要国の3月PMI速報値の発表が予定されている。中東で軍事衝突が始まって以降のユーロ圏経済の状況を把握する機会であり、市場は需要や企業景況感への影響をPMIから探ろうとしている。ユーロ圏と主要国の3月製造業・サービス部門購買担当者景気指数(PMI)速報値は軒並み2月から低下する見込みだ。
・想定レンジ上限
ユーロドルは200日移動平均線1.1679ドル。
ユーロ円は2月25日高値184.77円。
・想定レンジ下限
ユーロドルは日足一目・転換線1.1526ドル。
ユーロ円は日足一目・転換線183.11円。
(金)
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
