イラン戦争の長期化懸念は払しょくされず、原油相場は神経質な動きが続いているが、ユーロは対ドルでの売りはいったん落ち着いた。原油価格の変動に一喜一憂する展開に変わりはないが、原油相場の最近の荒っぽい動きに慣れてきた面もある。中東紛争は依然として予断を許さず、関連のヘッドラインに神経を尖らせることになるが、本日市場の目線は米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果公表やパウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長の会見に向けられている。
今回のFOMCで政策金利の据え置きが完全に織り込まれ、サプライズがなく無風通過する可能性も高いが、明日に欧州中央銀行(ECB)理事会の結果公表を控え、パウエルFRB議長とFRBメンバーらがイラン戦争の影響にどのような見解を示すかも注目されている。欧州タイムでは2月ユーロ圏消費者物価指数(HICP)改定値の発表が予定されているが、速報値ではなく改定値であることや、原油高によるこれからの物価高への影響が懸念されていることもあり、指標が予想と振れる結果になっても反応は限られるだろう。
今のところ、イランは米・イスラエルの攻撃に徹底抗戦の姿勢を示しており、戦争の長期化懸念は根強い。調整を挟みつつも「有事のドル買い」の流れは続くと想定され、ユーロは上値の重い動きが続きそうだ。トランプ米大統領のホルムズ海峡への艦船派遣要請にマクロン仏大統領は爆撃が続いている現状ではあり得ないと表明した。また、艦艇の派遣をドイツは拒否し、英国も慎重姿勢を示しており、トランプ氏は消極対応に相当の不満が募っている。現状ではイラン対応で手が回らなくなっているが、少しでも余裕が出てくると関税などで報復に出る可能性もあるか。
・想定レンジ上限
ユーロドルは12日高値1.1575ドルや11日高値1.1645ドル。
ユーロ円は11日高値184.08円や2日高値184.69円。
・想定レンジ下限
ユーロドルは17日安値1.1466ドルや13・16日安値1.1411ドル。
ユーロ円は日足一目・基準線182.79円や16日安値181.87円。
(金)
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
