読む前にチェック!最新FX為替情報

読む前にチェック!
最新FX為替情報
CFD銘柄を追加!

スプレッド
始値比
  • H
  • L
FX/為替レート一覧 FX/為替チャート一覧 株価指数/商品CFDレート一覧 株価指数/商品CFDチャート一覧

原油価格100ドル台に...まだ上がりそう|備蓄放出は無駄骨か(WTI/USD 週間見通し)2026/3/16

 

作成日:2026年3月16日 12時30分

イラン・カーグ島の軍事目標攻撃で、WTI原油先物は一時100ドル台へ

先週末、米国はイランのカーグ島にある軍事目標を攻撃しました。週明け3月16日の取引では、WTI原油は上げ一服後に97.64ドルまで押し戻される場面があり、依然として高値圏ながら非常に荒い値動きが続いています。

今回の相場を単なる地政学的な思惑相場と見るのは危険です。IEA(国際エネルギー機関)は、現在の中東戦争により「世界の石油市場で過去最大の供給混乱が起きている」と指摘しています。

加えて、ホルムズ海峡は2025年に世界の海上石油取引の約25%が通過した要衝で、代替ルートは限られています。IEAによれば、海峡を迂回できる実用的な原油パイプラインはサウジアラビアとUAEに限られ、その余力は日量350万〜550万バレル程度とのことです。つまり、海上輸送の正常化が遅れるほど、原油価格にダイレクトに響きやすい状態です。

「実際の供給減」を「備蓄放出の実動」がカバーできるのか

強気材料 単なる思惑ではない「実際の供給減」

  • ホルムズ海峡の物流麻痺:IEAによると、ホルムズ海峡を通る原油・石油製品の流れは、戦争前の約日量2,000万バレルから足元では減少しています。
  • 世界的な供給落ち込み:湾岸諸国は少なくとも日量1,000万バレルの生産(出荷)を削減しており、世界の石油供給は3月単月で日量800万バレル落ち込む可能性があると試算されています。

弱気材料 上値抑制材料 備蓄放出の実動と米在庫増

  • 過去最大の緊急備蓄放出(4億バレル)が始動:11日に決定されたIEAの協調放出について、15日時点でアジア・オセアニア分が「即時供給」に入る段取りとなり、欧州と米州分も3月末から市場に出る計画です。IEAはこれを「一時しのぎ」としていますが、戦況が少しでも落ち着けば急反落を招く強力な緩衝材となります。
  • 米EIA在庫統計の強弱混在(次回の発表は18日):先週公表された米週間石油統計(3/6週)では、原油在庫が380万バレル増と上値を抑える要因になった一方、ガソリン(370万バレル減)や留出油(130万バレル減)など製品需要は底堅さを示しました。原油増・製品減のミックス状態であり、一方向の反応にはなりにくい需給環境です。

テクニカル分析

WTI原油 4時間足/10本移動平均/RSI 9(外為どっとコムCFDネクスト)

WTI原油 4時間足/10本移動平均/RSI 9(外為どっとコムCFDネクスト)

1. チャート形状

チャートを見ると、3月11日〜12日につけた底値圏から反転し、なだらかな上昇波を描いています。直近のローソク足は101ドル台まで上ヒゲを伸ばした後に押し戻されていますが、大きく崩れることはなく、高値圏での持ち合い(コンソリデーション)に移行しつつあります。地政学的なヘッドラインに振り回されつつも、パニック的な売りは一巡し、買い意欲の強さがうかがえるチャート形状です。

2. 移動平均線の分析

  • 短期サポートとしての機能:10期間単純移動平均線(赤線)は、急落時の下向きから明確に上向き(上昇トレンド)へと転じており、現在は98ドルレベルに位置しています。
  • 判断の分水嶺:現在の価格(99ドル付近)はこのSMA10の上で推移しており、「98ドル」が目先の極めて重要な下値サポート(支持線)として機能しています。ローソク足の実体ベースで98ドルを維持できる限り、買い目線(押し目買い優勢)のトレンドは継続と判断できます。逆にここを明確に下抜けた場合は、短期的な上昇トレンドがいったん崩れ、96ドル台後半や95ドル方向へ調整を深めるサインとなります。

3. オシレーターの分析

  • 上昇余地とモメンタム:RSI(相対力指数・青線)は現在64に位置しています。強気と弱気の分岐点である50を上回って推移しており、上昇モメンタムの強さを示しています。
  • 買われすぎには至っていない:一般的に「買われすぎ(利益確定の目安)」とされる70ラインまではまだ少し距離を残しています。したがって、テクニカル的には「もう一段の上値トライ(101ドル台後半〜102ドル方向への上昇)の余地は十分に残されている」状態と言えます。ただし、60台半ばは徐々に高値警戒感が意識され始めるゾーンでもあるため、100ドル台の大台に乗せたところでは、利益確定売りに押されやすい(上ヒゲをつけやすい)点には警戒が必要です。

※数字は当社レートをもとに算出

基本戦略は押し目買い

メイン想定レンジ 96.50ドル ~ 102.00ドル前後

最大想定レンジ 95.00ドル ~ 103.00ドル

  • 基本戦略(押し目買い):SMA10が位置する「98ドル付近」への下落は、絶好の短期的な押し目買いポイントとなります。98ドルをバックに買いでエントリーし、101〜102ドルでの利益確定を狙うレンジトレードが有効です。
  • 損切り(ストップロス)の目安:SMA10を明確に割り込む「97.50ドル以下」にストップロスを置くことで、備蓄放出のニュース等による急反落リスクを限定できます。
  • 上値ブレイクアウトの目安:RSIにまだ上昇余地があるため、突発的なニュースで直近高値(101.80ドル付近)を上抜けた場合は、ショート(売り)ポジションの買い戻しを巻き込んで103ドル方向へ走る可能性があります。売りから入る場合は早めの損切り設定が必須です。

今週の主な予定・経済カレンダー

  • 3月16日(月):米・ニューヨーク連銀製造業景気指数、米・鉱工業生産
  • 3月18日(水):米・2月PPI、週間原油在庫統計
  • 3月19日(木)未明:米・FOMC結果公表、SEP、パウエル議長会見
  • 3月19日(木):日銀金融政策決定会合、植田総裁会見
 
●免責事項
本サイトに掲載する情報には充分に注意を払っていますが、その内容について保証するものではありません。また本サービスは、投資判断の参考となる情報の提供を目的としたものであって、投資勧誘を目的として提供するものではありません。投資方針や時期選択等の最終決定はご自身で判断されますようお願いいたします。なお、本サービスの閲覧によって生じたいかなる損害につきましても、株式会社外為どっとコムは一切の責任を負いかねますことをご了承ください。