NYタイムは、中東情勢の緊張状態を受けた原油相場の上下に振らされる展開が予想される。時間外取引でNY原油先物は一時89ドル台回復をうかがう水準まで持ち直した。原油の入手困難度をリスクセンチメントのバロメーターとみなすような格好で、ドル相場は原油相場の上昇に対して有事の買いで反応している。
イラン軍「ハータム・アル・アンビヤ」合同司令部報道官はイランの銀行に対する攻撃を受け、声明でテヘラン(イラン当局)は地域内にある米国およびイスラエルに関連した「経済・銀行センター」を攻撃するとしている。こうした緊迫状態も有事のドル買いを促す一因となっている。
また、デギンドス欧州中央銀行(ECB)副総裁は、エネルギー価格の上昇が欧州経済に大きな打撃を与えかねない状況を踏まえたと思われる発言として、「イランを巡る紛争の影響は、その継続期間と激しさに左右される」「経済成長は下振れリスクに偏っている」と述べている。欧州経済の先行きを懸念したユーロ相場への下押し圧力も、ドルを押し上げる要因となりそうだ。ユーロドルは一時1.16ドル半ばへ持ち直したものの、その後は1.16ドル割れまでユーロ安・ドル高となった。
NY序盤にはエネルギー価格の動向がインフレへ与える影響が注目されるなかで重視される指標の2月米消費者物価指数(CPI)発表もある。(市場予想:前月比0.3%/前年比2.4%、エネルギーと食品を除くコア指数 前月比0.2%/前年比2.5%)
予想比での強弱に反応することになるだろうが、特に予想比で上振れた場合の米金利上昇・ドル高の反応に注意したい。足もとの原油相場の動向を鑑みて、なおかつ原油高による今後のインフレ圧力上乗せを先取りして米金利上昇・ドル買いの織り込みを強めることが警戒される。
・想定レンジ上限
ドル円の上値めどは、1月14日高値159.45円。
・想定レンジ下限
ドル円の下値めどは、日足一目均衡表・転換線157.22円。
(関口)
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
