中東情勢が金融市場の焦点という展開は変わらず、関連のヘッドラインに注目し、ドル円も神経質な動きが続きそうだ。NYタイムでは2月米ISM製造業景況感指数の発表が予定されている。予想は51.7と、1月の52.6からやや低下すると見込まれている。1月は昨年12月の47.9から大幅に上昇し、景気判断の分岐点とされる50を1年ぶりに上回った。新規受注の急回復が大きく寄与したが、雇用指数も上昇している。週末に米雇用統計の発表を控え、雇用減少のペースなどにも注目したい。
週末に米国がイランの攻撃に踏み切り、中東の地政学リスクが急速に高まった。為替市場では「有事のドル買い」が見られているほか、投資資産とされるスイスフラン(CHF)がしっかり。円は週明け早朝こそ「リスク回避の円買い」で反応するも、ドル円の上昇に伴いクロス円で円高は巻き戻された。後、原油相場の急騰を受けて産油国通貨の加ドルに買いが入っている一方で、中東から原油輸入が大きい国の通貨、例えば中国の人民元や原油高の影響を受けやすい欧州通貨や円などが上値の重い動きとなっている。
ドルは相変わらず最強通貨であり、本日も素直に買いが先行しているが、ドルの信認が低下しつつあるのも明らかである。トランプ米大統領への市場の懸念は大きく、「ドル離れの加速」の動きも念頭に置きたい。また、近年の円はリスクオフ局面で昔ほど「リスク回避の円買い」は鮮明になっていない。
高市首相の金融・財政政策への見解から円売り圧力は続いているが、1月23日に行った日米のレートチェックのインパクトも強く、当時のドル円の水準となる158円超えに向けてすんなりとドル高・円安が加速するのは難しい面もある。よって、ドル円は底堅さを維持しつつ足もとでは上値余地も限られ、神経質な動きが続きそうだ。中東の地政学リスクを意識した動きが続く中で、ドル円の上値が限られるとクロス円は重い動きになるだろう。
・想定レンジ上限
ドル円、2月9日高値157.76円や心理的節目の158.00円が上値めど。
・想定レンジ下限
ドル円、先週末の高値156.23円や本日これまでの安値155.85円が下値めど。
(金)
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
