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【市場概況】東京為替見通し=ドル円、2月東京都区部CPIを見極め、本邦通貨当局の出方に要警戒か

26日のニューヨーク外国為替市場でドル円は、前週分の米新規失業保険申請件数が予想よりも強い内容だったこと、貴金属価格の下落を受けたドル買いなどで、156.43円まで上昇した。ユーロドルは、貴金属価格の下落を背景にした資源国通貨安・ドル高により1.1774ドルまで下落した。

 本日の東京外国為替市場は、2月の全国消費者物価指数(CPI)の先行指標である東京都区部CPIを見極めた後は、本邦通貨当局による円安牽制に警戒することになる。

 高市首相は昨日、為替市場に関して「高い緊張感を持ち注視していることには何ら変わりなく、市場としっかり対話していく」と述べた。「市場との対話」という発言は、片山財務相や三村財務官も使用しており、「レートチェック」に続くドル売り・円買い介入の警告なのか否かを見極めていくことになる。

 2月の全国CPIの先行指標である東京都区部CPIは、前年比+1.7%と予想されており、1月の前年比+2.0%からの伸び低下が見込まれている。昨年末にガソリンの旧暫定税率が廃止となり、エネルギー価格が下がっていることが背景にある。
 2月の全国CPIは、電気ガスの負担軽減策で▲0.4%ポイント程度押し下げ圧力がかかると見込まれており、前年比+1.0%台前半まで下がる可能性があり、実質賃金プラスの可能性はかなり高くなっている。
 植田日銀総裁が、3月会合では情報を丹念に点検して意思決定すると述べており、インフレ率の低下傾向が確認された場合、利上げの先送り観測が高まることになる。

 次期日銀審議委員への2名のリフレ派の提示により、高市政権の「責任ある積極財政政策」(サナエノミクス)が目指す「高圧経済政策」(金融緩和政策と財政拡張政策)の陣容が固まってきている。
■日銀金融政策決定会合
・浅田中央大学名誉教授(現代貨幣理論)※積極財政によるデフレ克服を重視
・佐藤青山学院大学教授(高圧経済論者)
■経済財政諮問会議
・若田部前日銀副総裁
・永浜第一生命経済研究所首席エコノミスト
■日本成長戦略本部
・会田クレディ・アグリコル証券チーフエコノミスト
・片岡元日銀審議委員

 2月16日に行われた高市首相と植田日銀総裁の会談では、高市首相が日銀の追加利上げに難色を示した、と報じられたことで、156円台までの円安要因となった。
 しかし、植田日銀総裁は「4月1日の短観は1つの大事な情報だが、必ずしも短観を待たないと情報を得られないというわけではない」と述べ、早ければ3月に利上げに踏み切る可能性を示唆した。さらに、タカ派の高田日銀審議委員は、「既に物価安定目標実現が概ね達成した局面にあり、物価が予想以上に上振れするリスクも念頭に置く必要がある。世界的に利上げが生じる場合、日銀の政策対応が遅れるリスクがある」と述べて、早期利上げを主張していた。

 日銀金融政策決定会合は3月18-19日に開催されるが、高市首相とトランプ米大統領の日米首脳会談は19日に予定されている。
 ニューヨーク連邦準備銀行に「レートチェック」を指示していたベッセント米財務長官は、日銀の利上げ継続による円安是正に言及していたことで、日銀の利上げとドル高・円安を巡る協議の可能性に警戒することになる。

(山下)

・提供 DZHフィナンシャルリサーチ