本日のロンドン為替市場では、英国の政局をにらみながらポンドの方向性を探る展開か。エプスタイン事件がスターマー政権を揺るがす事態となり、昨日のポンドは全面安となった。円相場全般に円買い戻しが強まった影響もあり、ポンド円は3円近くの下落幅を記録。ポンドドルが1.36ドル前半まで弱含み、ユーロポンドが0.87ポンド前半までユーロ高ポンド安に傾いた。
性犯罪で告訴された大富豪のエプスタイン元被告と、スターマー首相が任命した駐米大使が深い関係にあるとされ、英国内でも首相に対する批判的な声が高まっている。大使が解任されただけでなく、首席補佐官も辞任に追い込まれるなど政権の中枢も打撃を受けた。
そういったなか、スコットランド労働党の党首も公然と「指導者を変える必要がある」と発言。野党だけでなく労働党内からもスターマー続投に懐疑的な見方が広がっているもよう。支持率が低迷しているところにスキャンダルを抱えたままでは、5月に控える地方選で惨敗を懸念する声も高まっている。
英調査会社ユーガブの直近調査によれば、スターマー氏が首相を辞任すべきとした有権者は48%だった。前回5日調査からは2ポイント低下したものの、依然として高い水準だ。首相に留まるべきは32%と前回から8ポイント持ち直したが、就任当初と比べると20ポイント近く低い水準だ。
英政権が不安定となれば、11月下旬にリーブス財務相が示した財政健全化に向けた動きが減速する可能性はある。そうなった場合、ポンドは上値が追いづらい展開が想定される。
想定レンジ上限
・ポンドドル、4日高値1.3733ドル
・ポンド円、10日レンジの安値から38.2%戻し211.74円
想定レンジ下限
・ポンドドル、6日安値1.3509ドル
・ポンド円、1月26日安値209.60円を割り込むと2025年12月19日安値208.06円
(小針)
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
