5日のニューヨーク外国為替市場でドル円は、米雇用関連指標の悪化を受けて、欧州市場序盤の高値157.34円から156.54円まで下落後、157.09円付近まで持ち直した。ユーロドルは、低調な米雇用関連指標を受けて1.1822ドルまで上昇した後、ダウ平均の大幅下落や商品先物相場の急落などから1.1775ドルまで下落した。
本日の東京外国為替市場のドル円は、8日の衆議院議員選挙の結果を受けた来週の「サナエショック第2弾」に向けた円売りが予想されるものの、引き続き本邦通貨当局によるドル売り・円買い介入の可能性には警戒しておきたい。
また、「ウォーシュ・ショック」により、金や銀、ビットコインなどの「ディベースメント取引」の巻き戻しを受けたリスクオフの波及にも警戒しておきたい。
最近の市場を襲ったショックを検証して、今週末から来週初にかけての「サナエショック第2弾」への対応策を考察しておきたい。
1月20日の「サナエショック第1弾」では、高市首相が衆議院議員選挙に向けて食品の消費税減税を提案したことで、トリプル安(円安・株安・債券安)となり、10年物国債の利回りは約27年ぶりの高水準である2.3%超に達し、超長期の40年物国債利回りも史上初の4%台に乗せるなど、国債価格は急落した。
ベッセント米財務長官は、グリーンランド問題を端緒とする米国債市場の動揺に際して、「日本の債券市場で『6標準偏差』の値動き」があったことが影響しているとして、片山財務相に日本国債市場の動揺を抑制するように求めた。
そして、1月23日には、ドル円が159円台に乗せたタイミングで、日米通貨当局が協調「レートチェック」を行い、ドル高・円安是正を発信するという「レートチェック・ショック」が起きた。
さらに、1月30日にはトランプ米大統領がウォーシュ元FRB理事を次期FRB議長に指名したことを端緒にした「ウォーシュ・ショック」、すなわち、「ディベースメント取引(通貨価値下落に備えた取引)」により史上最高値に到達していた金価格と銀価格が暴落した。
衆議院議員選挙のシナリオは、以下の通り想定される。
1)自民党圧勝:単独で絶対安定多数(261議席以上)を確保
2)自民党大勝利:単独で安定多数(243議席以上)を確保
3)自民党勝利:単独で過半数(233議席以上)を確保
4)自民党辛勝:連立で過半数確保
5)自民党敗北:連立で過半数割れ
1)2)3)の場合は、ポジティブな「サナエショック第2弾」となり、窓の空き方が違うだけで、上放れして160円方向に上昇することが見込まれる。
この場合は、本邦通貨当局によるドル売り・円買い介入の可能性に要警戒となる。
4)の場合は様子見となり、5)の場合は、ネガティブな「サナエショック第2弾」となり、「高市トレード」の手仕舞いにより窓を空けて下放れて、150円割れの可能性が高まることになる。
(山下)
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
