
金現物が史上最高値を更新
2026年1月26日、金現物が1オンス=5000ドルを突破し、史上最高値を更新しました。地政学的な緊張が高まる中、投資家が安全資産を求める動きが続いています。
グリーンランド問題が新たな火種
今年に入って、米国と北大西洋条約機構(NATO)加盟国のグリーンランドを巡る対立が金価格上昇にさらに拍車をかけています。トランプ大統領によるグリーンランド取得への言及や、反対する欧州8カ国への関税示唆などが、市場の不安心理を高めています。
金価格上昇を支える4つの要因

1. 地政学リスクの継続
グリーンランド問題、ウクライナ情勢、中東の緊張など、世界各地の不安定要因が投資家を安全資産である金へと向かわせています。
2. 中央銀行による旺盛な需要
中国やロシアなど新興国を中心に、ドル依存からの脱却を目指し、外貨準備の一部を金にシフトする動きが加速しています。
3. 米国の金融緩和とFRBの独立性懸念
FRBによる利下げ局面が続き、利息を生まない金の相対的な魅力が高まっています。さらに、トランプ政権下でFRBの独立性を巡る懸念が浮上しており、これが金価格を一段と押し上げる要因となっています。
4. ディベースメントトレードの加速
通貨価値の下落を見越して資産を移す「ディベースメントトレード」が加速しています。トランプ政権下でのFRBへの介入懸念、各国の財政赤字拡大など、通貨価値を毀損する要因が重なり、投資家は金などの実物資産へと資金をシフトさせています。
投資家が注意すべきポイント
5000ドル突破後も、専門家の多くは年内5500ドル到達の可能性を指摘していますが、注意すべきリスクもあります:
・短期的な調整:歴史的高値水準であり、利益確定売りによる一時的な下落の可能性
・実質金利の動向:FRBの政策転換により金の魅力は相対的に低下する可能性
・ドル相場の反転:ドル高進行時には下押し圧力も
まとめ
金価格5000ドル突破は、地政学リスクの高まりと安全資産需要の増加を反映した歴史的な出来事です。グリーンランド問題という新たな火種に加え、FRBの独立性懸念やディベースメントトレードの加速など、構造的な要因が金価格を支えています。今後も高値圏での推移が予想され、世界情勢から目が離せません。
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金(ゴールド)の上昇・下落を左右する主な変動要因
金(ゴールド)価格は、インフレ、実質金利、米ドル相場、地政学リスク、そして中央銀行の動きなど、複数の要因が重なって変動します。ここでは、金価格が上昇しやすい局面と下落しやすい局面を整理し、金相場の見通しを立てる際のチェックポイントをまとめます。
上昇要因は次のとおりです。
- インフレ期待が強まると、金が価値保存手段として選好され、買いが入りやすくなります。
- 景気後退懸念や金融市場の混乱が広がると、安全資産として金への需要が高まりやすくなります。
- 実質金利が低下すると、利息を生まない金の相対的な魅力が高まり、金価格を押し上げやすくなります。
- 米ドルの価値が低下すると、ドル建てで取引される金が相対的に割安となり、金価格が上昇しやすくなります。
- 紛争や政治不安など地政学的緊張が高まると、リスク回避の動きから金への資金流入が起きやすくなります。
- 中央銀行が外貨準備として金を買い増す局面では、需給面の支えとなり、金価格の上昇要因になり得ます。
下落要因は次のとおりです。
- インフレ率が安定または低下し、物価上昇への警戒が後退すると、金への投資需要が弱まりやすくなります。
- 景気が安定し、株式などリスク資産への投資が優勢になると、安全資産である金の需要が減少しやすくなります。
- 実質金利が上昇すると、金以外の金利収入が得られる資産が相対的に有利となり、金価格の重しになりやすくなります。
- 米ドルが強含む局面では、ドル建て金価格が押されやすく、金相場が下落しやすくなります。
- 地政学的緊張が緩和し、リスク回避姿勢が後退すると、金への資金が流出しやすくなります。
- 中央銀行が金を売却して市場供給が増える場合、需給が緩み、金価格の下落要因になり得ます。
これらの要因は単独で作用するとは限らず、複数が同時に起きることで金相場のトレンドが形成されます。金(ゴールド)のテクニカル分析とあわせて、マクロ要因を点検することで、相場観の精度を高めやすくなります。
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