本日のNY為替市場でのドル円は、米経済指標を確認しつつ、日銀金融政策決定会合や植田日銀総裁の会見を通して円売り再開となるか注目したい。
本日、日銀は市場予想通り政策金利の据え置きを決定し、展望リポートでは2026年度CPI見通しを+1.9%と前回の+1.8%から上方修正した。しかし、植田日銀総裁は会見で「見通し実現なら政策金利を引き上げ、金融緩和の度合いを調整」と繰り返したが「インフレが著しく上昇する状態ではない」との見解も示したほか、会見内容が展望リポートのようなタカ派的な内容ではなく早期利上げに慎重な姿勢であったことから、円売りが進行するとドル円は159.23円まで上昇した。その後157.37円まで急落したが、下落幅の半値戻し158.30円を超えて158.50円付近まで値を戻すなど、神経質な動きとなっている。
前週末に発表されたシカゴ商品先物取引委員会(CFTC)の先物ポジション(1/13現在)では、円は45,164枚のショート(売り越し)であった。1週前の9千枚弱のロング(買い越し)から一転しており、市場では日銀会合の前から円の先安感が漂っていた。
NY市場でも、日銀会合に対する反応に注目したい。植田日銀総裁の会見に反応して円売りの流れが続く場合、前述の戻り高値水準である158.50円レベルを超えるようだと、ドル円の上値余地が広がることが予想される。目先は現時点での本日高値159.23円や14日高値159.45円が意識されるだろう。
ただ、植田総裁会見後の動きのようにドル円が160円を視野に入れて上値を伸ばす場面では、実弾介入への警戒感が高まりそうだ。18時過ぎに片山財務相から「(為替で)常に緊張感を持って見守っている」などけん制発言が伝わっており、上値を試す場面では円相場は神経質な動きを迫られる公算が大きい。なお、本日の急落が介入であったかは、30日に財務省から発表予定の「外国為替平衡操作の実施状況(昨年12月29日-1月28日)」を待つこととなりそうだ。
経済イベントでは、1月米購買担当者景気指数(PMI)速報値が発表予定。市場予想は製造業が52.0、サービス業は52.9と前回(51.8、52.5)から改善見通し。米経済の行方を知る上での先行指標として注目したい。直後には1月ミシガン大学消費者態度指数・確報値の発表が控えており、市場予想は54.0と速報値から変わらずとみられている。
そのほか引き続き、トランプ米大統領の動向がリスク要因となる展開は続きそうだ。国外ではグリーンランドを始めイランやベネズエラ、米国内では次期FRB議長の指名など、いくつも問題を抱えているが、いずれも現時点では小康状態である。大統領を始め、米政府当局者からの発言には注意が必要である。
想定レンジ上限
・ドル円は、日銀会合後の急落後の戻り高値158.49円。超えると14日高値159.45円
・ユーロドルは、昨年12月24日高値1.1808ドル
想定レンジ下限
・ドル円は、現時点での本日安値157.37円
・ユーロドルは、90日移動平均線1.1656ドル
(川畑)
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
