21日のニューヨーク外国為替市場でドル円は、グリーンランドを巡る米欧の対立激化懸念が後退したことで、米トリプル安(株安・債券安・ドル安)の巻き戻しとなり、157.75円から158.53円まで上昇した。ユーロドルは1.1743ドルから1.1676ドルまで反落した。
本日の東京外国為替市場のドル円は、米トリプル安(株安・債券安・ドル安)の巻き戻しでドル高・円安気味に推移していることで、本邦通貨当局によるドル売り・円買い介入の可能性に警戒しておきたい。
トランプ米大統領が、「グリーンランドの将来についてNATOと大枠の合意に達した。グリーンランド協定に基づき、2月1日から発効予定だった関税は課さない」と述べたことで、前日までの米トリプル安が巻き戻されている。
ドル円は、158円台半ばまで円安気味に推移しており、本日は、本邦通貨当局によるドル売り・円買い介入の可能性に警戒しておきたい。衆議院総選挙に向けて、野党の「中道改革連合」や「国民民主党」は円安抑制を打ち出しており、政権与党である自民党も、円安抑制に関して、これまでのような口先介入ではなく、円買い介入に踏み切る可能性が高まりつつあると思われる。
片山財務相は、ダボスでのベッセント米財務長官との会談で、日本発のトリプル安の阻止に言及し、日米財務相共同声明に触れつつ、為替介入も含めて何ら除外される手段はない、と明言した。ベッセント米財務長官は「日本側から市場を落ち着かせる発言が出てくることを確信している」と述べている。また、自民党の衆院選の公約でも、「円の相対的な評価を維持できるよう、マーケットからの信認を確保する」と明記されている。
8時50分に発表される12月貿易統計では、対米貿易黒字に注目しておきたい。2025年1-11月の対米貿易黒字は6兆8310億円で、2024年同時期の7兆6170億円から7859億円、約10%減少していた。トランプ米大統領が昨年4月に発動したトランプ相互関税によるものだと思われるが、日米貿易不均衡是正には、あまり効果がなかったことになる。
9時30分に発表される12月豪雇用統計の予想は失業率が4.3%で11月と変わらず、新規雇用者数は+2.70万人で、11月の-2.13万人からの増加が見込まれている。豪準備銀行(RBA)の利上げ観測が台頭しているため、ポジティブサプライズに警戒しておきたい。
昨年12月8-9日のRBA理事会の議事要旨では、10月と第3・四半期の消費者物価指数(CPI)が予想外に高かったことを受けて、2026年に利上げが必要かどうかを検討したが、確実に判断するにはもう少し時間がかかるとの見解が示されていた。2月2-3日のRBA理事会に向けて、28日に発表される第4・四半期CPIへの注目度合いが高まっている。
(山下)
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
