本日のNY為替市場のドル円は、日銀金融政策決定会合での予想通りの利上げや植田日銀総裁の発言の影響を見極めながら、12月米消費者態度指数(確報値)での予想インフレ率を見極める展開となる。
日銀金融政策決定会合の声明や植田日銀総裁の会見では、予告されていた中立金利水準へのタカ派的な言及がなかったことで、ドル円は157円台に乗せている。今週の主要国中銀の金融政策決定を終えて、来週のクリスマス休暇を控えたNY勢の動向を見極めていくことになる。
2022年9月22日、日銀金融政策決定会合の後の黒田第31代日銀総裁の会見を受けて、ドル円が145.90円まで上昇した局面で、本邦通貨当局は、1998年6月以来24年ぶりとなるドル売り・円買い介入を実施した。本日も、日銀金融政策決定会合の後の植田日銀総裁の会見を受けて、ドル円は年初来高値に迫りつつあり、可能性は低いと思われるが、本邦通貨当局の円買い介入の可能性には警戒しておきたい。
24時に発表される12月米消費者態度指数(ミシガン大調べ、確報値、予想:53.5)では、予想インフレ率の修正値に注目しておきたい。速報値では、短期的な物価見通しを示す1年先の予想インフレ率は4.1%、長期的な5年先の予想は3.2%と発表され、それぞれ1月以来の低水準となっていた。
また本日は、司法省がジェフリー・エプスタインに関連する未分類文書「エプスタイン文書」を公開する期限となっている。被害者の個人情報保護、継続中の捜査・国家安全保障情報、児童被害の映像・画像等は除外または黒塗りの対象となる可能性があるものの、トランプ米大統領の関与次第では、来年秋の中間選挙に向けてマイナス要因となる可能性があるため注目しておきたい。
トランプ米大統領は、最近の知事選挙や市長選挙での敗北を受けて、来年の中間選挙への悲観的な見方を示している。民主党の躍進は、トランプ米政権の下での物価高への不満が反映されているが、エプスタイン氏とトランプ米大統領の関係を巡る「MAGA(米国を再び偉大に)」派の離反も要因として挙げられる。
さらに、年内に予定されている米連邦最高裁によるトランプ関税の違憲判断の可能性、米財務省による「外国為替報告書」などにも引き続き警戒しておきたい。
・想定レンジ上限
ドル円の上値目処(めど)は、157.89円(11/20高値)。超えると158.20円(1/14高値)
・想定レンジ下限
ドル円の下値目処(めど)は、156.16円(12/11高値)
(山下)
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
