本日のNYタイムでは9・10月米雇用動態調査(JOLTS)求人件数や9月米景気先行指標総合指数の発表が予定されている。雇用市場や景気動向を確認することになるが、9・10月のデータであり、大きな手掛かりにはなりにくい。市場の目線は本日から明日にかけて開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)に向けられることになる。
日米の12月金融政策見通しを手掛かりとしたドル円の下押しは154円前半にとどめ、本日は156円台を回復した。本日、植田日銀総裁は足元の長期金利の動向について「やや速いスピードで上昇している」と指摘し、長期金利が例外的に急上昇する場合には、機動的に国債買い入れの増額などを行うとの見解を改めて示した。また、経済・物価の中心的な見通しが実現していけば、経済・物価情勢の改善に応じて引き続き政策金利を引き上げ、「金融緩和の度合いを調整していく」と改めて説明した。市場では、植田総裁は1日の講演で12月の会合で「利上げの是非について適切に判断したい」と、利上げの可能性を示唆したことを受けて利上げの織り込みが約9割に達しているが、このタイミングでの実施に慎重な意見も出ている。
昨日、米連邦準備制度理事会(FRB)の「タカ派的な利下げ」観測の高まりで米長期金利が上昇し、ドル円の下支えとなった。昨日発表された11月のNY連銀消費者調査では、1年先のインフレ期待が3.2%と前回から横ばいで推移し、インフレの根強さが示された。次期FRB議長候補のハセット氏も「金利を下げるべき」としつつもデータ重視の姿勢を強調しており、市場では利下げ実施と引き締め的なガイダンスを組み合わせた「タカ派的利下げ」観測が高まっている。
本日も米長期金利の動向を睨みながらの動きとなるが、FOMC待ちムードが広がり、ドル円の買い戻しも一巡し様子見ムードが広がると見込んでいる。ドル円が上昇基調を強めると、日本当局の円買い介入への警戒感も高まる。高市首相は本日、足もとで円安が続いている為替動向に関して、投機的な動向も含めて過度な変動や無秩序な動きには「必要に応じて適切な対応を取る」と述べた。
・想定レンジ上限
ドル円、11月25日高値156.98円や11月21日高値157.54円が上値めど。
・想定レンジ下限
ドル円、日足一目均衡表・転換線155.47円や8日安値154.90円が下値めど。
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・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
