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【市場概況】東京為替見通し=ドル円、日米金利差縮小期待が重し FRB議長講演に要警戒

昨日の海外市場でドル円は、今月の金融政策決定会合で日銀が追加利上げに動くとの思惑から円買いが先行した。米国で利下げが進むとの見方も相場の重しとなり、一時154.67円と11月17日以来の安値を更新。ただ、その後は米10年債利回りが上昇したことに伴うドルの買い戻しが入り、155円台半ばまで反発した。ユーロドルは一時1.1652ドルまで上昇。その後は米長期金利の上昇とともにドル買い戻しが進み、1.1607ドル付近まで押し戻された。

 本日の東京時間でのドル円は、155円台を中心にもみ合いとなるか。本邦からの経済指標では11月消費者態度指数などが発表されるが、市場を動意づけることは難しいだろう。海外からは豪州から複数の指標が発表され、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の講演も日本時間午前に予定されていることで、議長の発言が市場を動意づけることもあり得るか。

 昨日植田日銀総裁は、経済・物価の中心的な見通しが実現していく確度が少しずつ高まっていると述べ、今月の会合で「利上げの是非について、適切に判断したいと考えていく」と発言した。昨年は「(追加利上げの時期について)データが想定通りに推移しているという意味では近づいているといえる」と述べたにもかかわらず、12月は政策金利を据え置いたが、利上げ期待は高い。

 今年の利上げ期待が高いのは10月末の日米財務相会談後に「インフレ期待を安定させ、為替レートの過度な変動を防ぐ上で、健全な金融政策の策定とコミュニケーションが果たす重要な役割を強調した」と米財務省が利上げを催促したことが要因。これまでは日銀の利上げに反対していた自民党も、外圧特に米国の圧力に対しては簡単に屈すると思われ、今月の利上げ予想はすでに8割を超えている。一方で米国の利下げ予想も、昨日時点で8割を超えていることで日米の金融政策の方向性の違いがドル円の重しになるだろう。

 日米の金融政策を織り込みつつある中で、注目しなくてはならないのは日銀の利上げが今後も継続されるか否かになる。すでに3%を超えるインフレ率を記録して数年経っているが、これまで政治的圧力もあり利上げに躊躇していた日銀が、米国の圧力もありインフレと円安抑制のために利上げ路線を継続できるかが注目される。昨日は、利上げしても「まだ緩和的」と述べていることを考えると、利上げが一度きりで終わらない場合は日米金利差縮小期待で円が買い戻される可能性がありそうだ。一方で、米国は16日発表予定の11月雇用統計、18日発表予定の11月消費者物価指数(CPI)の結果を見るまでは来年以後の金融政策を占うのが難しく、当面は待ちの様相となるだろう。

 日米の政策金利の方向性の違いでドル安・円高要因になっているものの、高市政権の財政政策に対する不安は拭いされないのが日本=円売り圧力となる。昨日は本邦の2年債利回りが2008年以来初めてとなる1%台まで上昇した。日銀の利上げ期待もあるが、利回りの上昇は高市政権の国債増発に対する要因が大きい。プライマリーバランスを一切無視している財政政策は、国内の支持率が高いのに反して国際的な評価は厳しく、格下げリスクも高まっていることで円の買い戻しが大きく進むのは難しいだろう。

 米国東部時間8時(日本時間10時)から予定されているパウエルFRB議長の講演は、フーバー研究所主催でレーガン政権時代の国務長官(ニクソン政権時は財務長官)だった故シュルツ氏の記念講演シリーズの一部に参加する。他にもブッシュ政権時の国務長官だったライス氏、同政権時の大統領経済諮問委員会(CEA)委員長だったボスキン氏なども参加する。参加メンバーや先週土曜日よりブラックアウト期間が始まったということもあり、細かな金融政策についての言及を期待するのは難しいだろうが、市場が言葉尻を捉えて市場が反応するリスクには警戒しておきたい。


(松井)

・提供 DZHフィナンシャルリサーチ