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FX/為替「ドル/円今日の予想」 外為どっとコム トゥデイ 2025年10月27日号

主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。

作成日時 :2025年10月27日8時30分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 為替アナリスト 中村勉

目次

▼24日(金)の為替相場
(1):日本CPI伸び加速
(2):高石総理、所信表明演説
(3):英小売売上高 予想外の増加
(4):独PMI予想を上回る
(5):米CPI予想を下回る
(6):米PMI予想を上回る
(7):仏格付け見通しを引き下げ

▼24日(金)の株・債券・商品市場

▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:底堅い展開が予想される/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント

24日(金)の為替相場

期間:24日(金)午前6時10分~25日(土)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム

(1):日本CPI伸び加速

日本9月全国消費者物価指数(CPI)は生鮮食品を除いたコアベースで前年比+2.9%となり、市場予想どおりに前月(+2.7%)から伸びが加速した。

(2):高石総理、所信表明演説

21日に第104代首相に就任した高市総理が国会で所信表明演説を実施。「責任ある積極財政のもと、戦略的に財政出動を行う」などと表明し、物価対策を含む経済対策を最優先する方針をあらためて示した。演説に目新しい内容はなかったものの、ドル/円が2週間ぶりに153円台に乗せるなど、円売りが優勢となった。

(3):英小売売上高 予想外の増加

英9月小売売上高は前月比+0.5%と市場予想(-0.4%)に反して増加。自動車燃料を除いた売上高も前月比+0.6%と予想外の大幅増だった(予想-0.6%)。

(4):独PMI予想を上回る

独10月製造業PMI・速報値は49.6、同サービス業PMI・速報値は54.5と、いずれも市場予想(49.5、51.0)を上回った。その後に発表されたユーロ圏10月PMI・速報値も製造業が50.0、サービス業が52.6と、市場予想(49.8、51.2)を上回った。

(5):米CPI予想を下回る

米労働統計局は、政府機関閉鎖の影響で発表が遅れていた米9月CPIを発表。9月CPIは前年比+3.0%と市場予想(+3.1%)を下回った。食品とエネルギーを除いたコアベースでも前年比+3.0%と予想(+3.1%)を下回り、伸び率は前月の+3.1%から鈍化した。トランプ関税によるインフレ圧力は懸念したほど大きくないことを示し、連邦準備制度理事会(FRB)の利下げを正当化する結果となった。ただ、市場はすでに翌週の25bp(0.25%ポイント)利下げをほぼ100%織り込んでいたことから米長期金利の低下は限定的で、ドル売りの動きは一時的だった。

(6):米PMI予想を上回る

米10月製造業PMI・速報値は52.2、同サービス業PMI・速報値は55.2といずれも市場予想(52.0、53.5)を上回った。

(7):仏格付け見通しを引き下げ

大手格付け会社ムーディーズは、フランスの長期債格付けを「Aa3」で据え置いた。一方、格付け見通しについては、政治の不安定化を理由に「安定的」から「ネガティブ(弱含み)」に引き下げた。

24日(金)の株・債券・商品市場

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ドル/円 外為注文情報(FX板情報・オーダー状況)

<外為注文情報はこちら>

【情報提供:外為どっとコム】

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人気通貨ペア 本日の予想レンジ

ドル/円の見通し:底堅い展開が予想される

24日のドル/円は約0.2%上昇した。高市総理が所信表明演説で「責任ある積極財政のもと、戦略的に財政出動を行う」「ガソリン税の暫定税率廃止法案を今国会で成立期す」などと発言したことで円売りが強まり、一時2週間ぶりとなる153.06円前後まで上昇した。米9月消費者物価指数(CPI)が市場予想ほど伸びが加速していなかったことで、152.19円前後まで下落する場面も見られたが、米政府機関閉鎖の影響から完全なデータではないということもあり影響は限定的となった。
週末の間に米中貿易協議が前進していると伝わったことで、本日のドル/円は153円台で取引が開始された。米中関係改善期待は、ドル/円の下支え要因となろう。高市政権の「責任ある積極財政」も円が売られる一因となる。28-29日の米連邦公開市場委員会(FOMC)での追加利下げがほぼ確実視されているため、ドル売りの材料とはなりにくいことから、本日のドル/円は底堅い展開が予想される。ただ、本日から29日までトランプ米大統領が来日し、28日には高市総理との日米首脳会談が予定されている。トランプ大統領がドル高をけん制する発言を度々していることから、過度なドル高・円安は進行しにくそうだ。

注目の経済指標:独IFO企業景況感

注目のイベント:米大統領来日

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※発表時刻は予告なく変更される場合があります。また、予定一覧は信憑性の高いと思われる情報を元にまとめておりますが、内容の正確性を保証するものではございませんので、事前にご留意くださいますようお願いいたします。

 
nakamura.jpg 外為どっとコム総合研究所 情報企画部 為替アナリスト
中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー(株)へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、X(Twitter)を通してFX個人投資家向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局ストックボイスTV『東京マーケットワイド』、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。
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