
メキシコペソや豪ドルなど投資家にとって魅力的な通貨の最新状況について、これまでの動向や注目ポイントについて解説します。
作成日時 :2025年10月17日16時00分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 神田卓也
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執筆:外為どっとコム総合研究所 神田 卓也
豪ドル/円(4時間足)

※レポート内の為替レート・チャートは外為どっとコム「外貨ネクストネオ」を参照
先週の豪ドル/円は持ち直しの動きが継続
96.20円台まで急落したのち97円台に反発して引けた17日の流れを引き継いで、週明け20日早々に98円台を回復。財政拡大と金融緩和に前向きとされる高市首相が誕生した21日には円売り主導で98円台後半へと続伸しました。22日こそほぼ横ばいでしたが、米国の対ロ制裁を背景に原油高が進む中、23日には99.50円台へと上伸。米中首脳会談が翌週30日に開催される運びとなり、貿易摩擦を巡る市場の懸念が和らいだことも豪ドルの追い風となった模様です。24日13時時点でも98円台前半から半ばの高値圏で推移しています。
今週の豪ドル/円の注目ポイントは四半期CPI
29日に豪7-9月期消費者物価指数(CPI)が発表されます。豪中銀(RBA)は9月理事会で、7-9月期CPIが従来の見通しよりも上振れする可能性があるとの見方を示した上で政策金利の据え置きを決定しました。11月4日の次回理事会で利下げを行なうかどうかについて、この7-9月期CPIがカギを握っていると言えそうです。なお、豪金利市場が織り込む11月利下げの確率は24日時点で約6割。7-9月期CPIの結果次第で、上昇する余地も低下する余地もある水準です。それだけに、豪ドルはCPIに強く反応する可能性があるでしょう。豪7⁻9月期CPIの市場予想は前年比+3.0%となっており、4-6月期の+2.1%から加速する見通しです。ただ、RBAがより重視するCPIトリム平均値(コアインフレ率に相当)は前年比+2.7%と、4-6月期と同率の伸びが予想されています。
今週の豪ドル/円の見通し
予想レンジ
97.500~101.000円
基調
波乱含み
今週の注目ポイント
☆10/29 豪7-9月期CPI
・主要国株価、国際商品価格
株式会社外為どっとコム総合研究所 シニア為替アナリスト神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、経済番組専門放送局の日経CNBC「朝エクスプレス」や、ストックボイスTV「東京マーケットワイド」、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。WEB・新聞・雑誌等にコメントを発信。
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