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【見通し】ロンドン為替見通し=EU予算案を巡る加盟国の足並みを気にしながらの取引

本日のロンドン為替市場でユーロ相場は、欧州連合(EU)予算案を巡る加盟国の足並みを気にしながらの取引か。経済指標は6月独生産者物価指数(PPI)、5月ユーロ圏の経常収支とユーロ圏建設支出がある程度。また来週の欧州中央銀行(ECB)理事会前のクワイエット期間(いわゆるブラックアウト期間)に入っているため、金融当局者の発言も金融政策に関する内容は避けられる。

 フォンデアライエン欧州委員長は16日、2兆ユーロ(1ユーロ=172円換算で344兆円)にも及ぶEUの次期予算案を発表した。2028-34年の7カ年を対象とした案は、2027年までの現行予算から8000億ユーロも規模が拡大している。欧州委員長は予算案とともに、これまでの農業や地域開発向け支出を全般的に見直す方針を明らかにした。今後は、経済競争力向上と防衛を新たに重視するもよう。

 野心的とも言える予算案に対して、EU加盟国は必ずしも納得はしていないもよう。一部報道によればフォンデアライエン委員長は、大規模な予算案の仕上げ段階まで委員と共有しなかったもよう。さらに問題は、EU予算に最も拠出している国・ドイツが委員長提出の予算案を拒否したこと。加盟国が財政健全化に努力しているときにEUだけが大きく予算を拡大するのは認められないと、ドイツは厳しい姿勢のようだ。

 予算の承認までには2年ほどかかるとされ、今後はフォンデアライエン欧州委員長の調整力が問われることになる。もちろん、27の加盟国の足並みが簡単に揃うとは思えず、不協和音が広がるようだと、通貨ユーロも買いづらくなりそうだ。

 ユーロドルは、今月1日に1.18ドル前半で2021年9月以来の高値を更新後は売り戻しが続いた。昨日も高値後の下押し水準を1.1557ドルまで広げている。執筆時点では、日足一目均衡表・基準線1.1638ドルに迫りつつあるが、その上に転換線1.1661ドルや21日移動平均線1.1684ドルも控えており、テクニカル的に意識すべき水準は多い。

想定レンジ上限
・ユーロドル、16日高値1.1721ドル(パウエルFRB議長に対する解任観測報道で上昇)

想定レンジ下限
・ユーロドル、17日安値1.1557ドル


(小針)

・提供 DZHフィナンシャルリサーチ