本日のロンドン為替市場のユーロドルは、引き続き欧州連合(EU)とトランプ米政権による通商協議に関するヘッドラインに警戒しながら、デギンドスECB副総裁やナーゲル独連銀総裁の講演を見極めていくことになる。
ユーロドルは、欧州の財政拡張策に対するレパトリで、米国投資から欧州への資金還流の流れに乗り、9手連続陽線で1.1829ドルの年初来高値まで上昇してきた。
レーンECB専務理事兼主任エコノミストは、「欧州の投資家を中心に、グローバルな資金がユーロに向かう一定のリバランスが見られている。今のところこの動きは持続的と見受けられるが、今後どうなるか関心を持って見ている」と述べていた。
米資産運用会社ブラックロックは、「米国よりもユーロ圏の国債および社債を選好している」と言及している。
ユーロの導入が1999年に開始されて以来の対ドル平均相場は1.1829ドル(=7/1の年初来高値)となっており、先日、ナーゲル独連銀総裁は、ユーロドル1.18ドル台は問題ではない、と述べており、本日の講演でも同様の見解が予想される。
しかし、デギンドス欧州中央銀行(ECB)副総裁は、先日、ユーロが1.20ドルを超えて上昇すれば政策対応が難しくなる可能性があると指摘しており、本日の講演でもユーロ高への牽制発言が予想される。
欧州と米国の通商協議が決裂して欧米貿易戦争が勃発した場合、関税スタグフレーションへの警戒感や安全保障への警戒感が高まるため、米国から欧州への資金移動の流れが続くのか否かに注目していくことになる。
想定レンジ上限
・ユーロドル:1.1829ドル(7/1高値=年初来高値)
・ユーロ円:173.43円(2024/7/12高値)
想定レンジ下限
・ユーロドル:1.1593ドル(日足一目均衡表・基準線)
・ユーロ円:170.24円(日足一目均衡表・転換線)
(山下)
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
