4日のニューヨーク外国為替市場でドル円は、独立記念日の祝日休場で閑散取引の中、144.31円から144.58円までの27銭幅の小動きに終始した。ユーロドルも1.1764ドルから1.1788ドルまでの0.0024ドル幅の小動きだった。ユーロ円も170円台前半での小動きとなった。
本日の東京外国為替市場のドル円は、9日のトランプ相互関税発動の猶予期限を控えて上値が重い展開が予想される。
今週9日にトランプ相互関税の上乗せ部分の発動停止期限を迎える。トランプ米大統領は1日に、日本が米国の自動車やコメを買ってくれないと批判し、「日本と合意できるとは思えない」と述べ、日本に対する一律関税について「30%や35%」という数字を挙げていた。そして、4日には、貿易相手国・地域に対して関税率を記した12の署名済み書簡を7日に送付すると言明した。日本に対する書簡を例に挙げて、『親愛なる日本様(Dear Mr. Japan)、日本は車に25%の関税が課されます』と示していたが、石破首相や交渉担当者の赤沢経済再生相は眼中にないらしい。
ベッセント米財務長官は、7日に書簡を送った相手先を公表し、9日に迫る交渉期限までに合意できない場合、一時停止中の相互関税が復活する可能性があると警告しているものの、期限までに合意がまとまらない一部の国については、3週間の交渉期間延長の選択肢が与えられる可能性を示した。
赤沢経済再生相は3日と5日にラトニック米商務長官と8回目となる日米通商交渉を行い、米関税措置に関して突っ込んだやり取りを行ったとのことだが、目立った成果は報じられていない。
日本に対するトランプ関税は、鉄鋼・アルミニウムに50%、自動車には25%、その他の対米輸出には10%の相互関税がかかっているが、9日の期限切れの後は、相互関税24%が復活することになる。トランプ米大統領は、対日相互関税30-35%と警告しており、7日から順次送付される予定の書簡の到着を待つことになる。以上の関税に関したリスク要因がドル円の上値を重くさせそうだ。
ただ、石破政権のリスクシナリオは、対日相互関税が4月公表時の24%を上回る30%以上になり、20日に投開票が行われる参議院選挙で敗北することであり、日本は政治・経済面でダメージを受けることになる。よってドル円相場の影響は、日本経済低迷による日銀早期利上げ観測の後退や、日本の政局混迷による円売り材料となる。
8時30分に発表される5月毎月勤労統計では、実質賃金が4カ月連続して減少していた4月の前年比-1.5%から、下げ止まるのか否かを見極めておきたい。もっとも、日銀の金融政策の注目ポイントは、トランプ関税による不確実性と基調的インフレ率に移っており、注目度合いは低下している。
なお、ドル円の一目均衡表での注目水準は、過去9日間の中心値である転換線144.32円、26日間の中心値である基準線145.21円、そして、雲の下限144.76円と上限145.55円となっている。
(山下)
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
