
東証プライムの売買代金は概算で4兆6000億円。業種別では電気・ガス、その他金融、非鉄金属などが上昇した一方、その他製品、サービス、医薬品などが下落した。千葉銀行との経営統合観測が伝わった千葉興業銀行が後場に買いを集めてストップ高となっており、千葉銀行も大きく上昇した。半面、ファーストリテイリングが4.2%安と大きく売られており、1銘柄で日経平均を約164円押し下げた。
東証プライムの騰落銘柄数は値上がり482/値下がり1094。ナスダックの史上最高値更新を素直に好感してソフトバンクGが大幅上昇。フジクラや古河電工など電線株に強い動きが見られた。データセンター事業に本格参入すると報じられた東京電力HDが商いを伴って10%高。1Q決算が好感されたしまむらが急伸した。上方修正、増配、自己株取得を発表した象印マホービンはストップ高まで買い進まれた。
一方、東京エレクトロンやレーザーテックなど半導体株の一角が軟調。サンリオ、任天堂、リクルートなどグロース系の銘柄が弱かった。円高進行を受けてトヨタ、日産自動車、スズキなど自動車株の多くが下落。上期大幅増益でも上方修正がなかったスターマイカが大幅安となり、初配実施を決定したものの前期の大幅減益着地が嫌気されたインテグループが急落した。
7月初日の日経平均は大幅安。4万円を割り込み、前日の上げ分(336円高)以上の下落となった。直近の上昇度合いを踏まえれば利益確定売りの範ちゅうではあるが、きのうに続いて後場がさえなかったのは気になる動き。5日線(39830円、1日時点、以下同じ)を明確に割り込むと手じまい売りが出やすくなるだけに、あすは同水準より上をキープできるかが焦点となる。5日線近辺で切り返し、早々に4万円台を回復できれば、投資家のセンチメントは強気に傾くだろう。一方、5日線がサポートとして機能しなかった場合には、25日線(38469円)辺りまでは買い手不在に陥る展開も想定される。
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ