総括
FX「6月も好スタート。株価は最高値圏、予算成立か」南アランド見通し
「通貨7位、株価6位」
「予想レンジ 南アランド円7.8-8.3」
(ポイント)
*5月は月間首位、6月も好スタート
*株価指数は史上最高値圏
*1Q・GDPは前年同期比0.8%増
*3回目の予算案は成立しそうだ
*対米首脳会談は上手くこなす
*政策金利は0.25%引き下げ
*米国からのLNG輸入を提案
*トランプ大統領、G20サミットへの米国の出席に同意
*EU、南アに51億ドル規模の投資表明
*南ア貿易相手国、一に中国、二に米国
*今年秋にAGOA法(南アから米国への免税輸出)の見直し
(ランドは6月も好スタート、株価は最高値圏)
5月は月間最強通貨(対円4.17%高)となった。6月もメキシコに次いで2位スタート。
年間では7位で2.04%安。 連立内閣の崩壊を避けられたこと、3度目の予算案が成立する可能性が高くなったこと、トランプ大統領との会談をこなしG20の米国の出席を約束させたこと、鉱産物価格の上昇などによる。対米貿易交渉は今後も続く。
南ア株価指数は年初来14.59%高、最高値圏。10年国債利回りは10.06%
(1Q・GDP)
1Q・GDPは前年同期比0.8%増と、予想の0.7%増を上回った。農業は15%以上増えて好調だった一方、鉱業は4%、製造業は2%それぞれ減った。 マルレケ統計局長は「経済成長は十分でなく、マイナス成長に陥りかねない」と述べた。今回のデータは経済が勢いを失っていることを示しており、中銀による追加利下げの必要性が高まっているとの見方が強い。
(その他指標)
アブサ5月製造業PMIは43.1、前月は44.7。
5月S&P・PMIは50.8で前回の50.0を上回った。
2Q企業信頼感指数は40で前期の45を下回った。
1Q経常収支は356億ドルの赤字、前期は393億ドルの赤字であった。
(3回目の予算案は?)
ゴドンワナ財務相は、3回目の2025年度予算案を提出した。予算案は、国民統一政府(GNU)内の対立、特に消費税率引き上げ案を巡る意見の相違により、2度頓挫していた。
今回の予算案では、政府債務について、2025年はGDPの77.4%から増やさないようにするため、債務返済に充てる予算を増やすとした。
民主同盟(DA)はこの予算案を「慎重に支持する」と表明し、今回は改定案を歓迎した。ただ、GNU以外の野党や南ア労働組合会議(COSATU)は、この予算案は南アの貧困層と労働者階級を保護していないと抗議していると報じた
テクニカル分析(ランド/円)
「5月は月間最強、日足はボリバン2σ上限」
日足、ボリバン2σ上限まで上昇。6月5日-6日の上昇ラインがサポート。4月1日-6月6日の下降ラインが上値抵抗。5日線、20日線上向き。
週足、ボリバン3σ下限から中位越え。雲の下。5月19日週-6月2日週の上昇ラインがサポート。3月24日週-6月2日週の下降ラインが上値抵抗。5週線上向き、20週線下向き。
月足、4月は大陰線も後半持ち直し長い下ヒゲを出し、5月の陽線に繋がった。雲上へ。
喜望峰
「ラマポーザ大統領、訪米報告」
ラマポーザ大統領はトランプ米大統領との会談を大統領府ホームページで報告した。
トランプ大統領が「南アでは白人の虐殺が行われている」と一方的に非難したことが取り上げられたが、ラマポーザ大統領は「困難な状況下でも米政府と直接対話し、誤った情報を訂正し、民主主義国家として私たちが成し遂げてきた進歩と、依然として直面している多くの複雑な課題について真実の説明を提供することが重要だった」とした。
経済協力対話を続けることで合意を得たことや、2025年後半にヨハネスブルクで開催されるG20首脳会議にトランプ氏が出席することを成果として示した。
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