
東証プライムの売買代金は概算で4兆2100億円。業種別では金属製品、陸運、非鉄金属などが上昇した一方、海運、輸送用機器、石油・石炭などが下落した。株主優待の新設を発表したテクノロジーズが一時ストップ高となるなど後場急騰。半面、1Qが営業減益となった積水ハウスが後場マイナス転換から下げ幅を広げた。
東証プライムの騰落銘柄数は値上がり567/値下がり995。レーザーテックが5.6%高、アドバンテストが4.6%高、東京エレクトロンが3.8%高と、軟調相場の中で半導体株が奮起した。グロース銘柄ではデータセクション、スタンダード銘柄ではメタプラネットが商いを伴って買いを集めた。セルシードやサイネックスがリリースを材料に大幅上昇。ダルトン・インベストメンツの大量保有が判明したセンコーGHDが急騰した。
一方、円高を嫌気してトヨタ、SUBARU、マツダなど自動車株が大幅安。中国によるレアアースの輸出規制を受けて、スズキが「スイフト」の生産を停止しているとのニュースが伝わったことも売り材料となった。IHIなど防衛株や川崎汽船など海運株の弱さが目立った。本日が「スイッチ2」の発売日であった任天堂は2%安。不適切点呼が問題となった傘下の日本郵便に関して、国交省が自動車貨物運送の事業許可を取り消す方針を固めたと多くのメディアで報じられた日本郵政が4%を超える下落となった。
日経平均は反落。半導体株が強く買われて急速に下げ幅を縮める場面もあったが、プラス圏には浮上できず大きめの下落となった。為替が円高に振れてくると、日本株には買いが入りづらくなる。あすも米5月雇用統計の発表を前に、為替動向には神経質となるだろう。きょうの終値は37554円。25日線(37442円、5日時点)を明確に割り込んでしまうとリスク回避の動きが強まりやすくなる。きょうは円高を警戒して売られはしたものの、東京時間ではそれほど円高が進んだわけではなかった。143円近辺で円高に一服感が出てくるかに注目したい。
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ