シカゴIMM通貨先物ポジションの推移から為替市場の全体的な状況と投資マインドを読み解きます。
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部 中村勉
目次
ドル/円
IMMポジション ドル/円
ポイント
【円ネットロング4週連続で減少】
5月27日時点で円のポジションは、ドルに対して約16.4万枚の買い越し(ネットロング)。
ロングが取り崩されたことから、ネットロングは前週から約0.3万枚減少した。
期間中のドル/円相場は、一時142.10円前後まで下落したのち144円台に切り返すなど、米国の関税政策を巡って乱高下した。
ドル/円相場は朝令暮改を繰り返すトランプ大統領の影響から方向感が定まりきらない。一部の投機筋は引き続き歴史的な水準に積み上がっている円ロングポジションの調整に動いているようだ。
ユーロ/ドル
IMMポジション ユーロ/ドル
ポイント
【ユーロネットロング増加】
5月27日時点でユーロのポジションは、ドルに対して約7.9万枚の買い越し(ネットロング)。
ショートの取り崩し度合いが大きかったことから、ネットロングは先週から約0.5万枚増加した。
期間中のユーロ/ドル相場は米大統領が欧州連合(EU)への関税の引き上げを示唆したことで米ドルが売られたため、約1カ月ぶりに1.14ドル台に上昇する場面も見られた。
ただ、米国の関税政策がユーロ圏の経済にも影響を及ぼすとの見方もあり、投機筋がユーロを積極的に積み増すには至らなかったようだ。
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IMMポジション
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中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー(株)へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、X(Twitter)を通してFX個人投資家向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局ストックボイスTV『東京マーケットワイド』、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。
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