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来週の為替予想(米ドル/円)「米中協議、次につながるムード作れるかが重要」ハロンズ FX 2025/5/10 #外為ドキッ

 

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執筆:外為どっとコム総合研究所 小野 直人

執筆日時 2025年5月9日 15時10分

米中協議、次につながるムード作れるかが重要

米ドル/円、146円台回復

米トランプ関税を巡り、米国が自国通貨安を志向する国に対し、通貨高政策を求めるのではないかとの懸念や、各国によるレパトリ(本国への資金送還)などの動きから米ドル安・円高が進み、米ドル/円は142.349円まで下落しました。しかし、10日・11日に米国と中国がスイスで関税協議を行うとの報道を受けると、投資家のリスク回避姿勢が和らぎ、米ドル/円は146.183円まで持ち直しました。米FOMC後の会見でパウエル議長が利下げに対して慎重姿勢を示したことも、米ドル/円を下支えしました。

(各レート水準は執筆時点のもの)

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※相場動向については、外為どっとコム総研のTEAMハロンズが配信している番組でも解説しています。

トランプ関税で米中が初めての協議

ようやく米中関税協議が始まります。米国のトランプ大統領は週末の米中協議に対して「対中関税はすでに145%に達しているため、これ以上引き上げられることはなく、むしろ引き下げられる可能性が高い」、「極めて友好的なものになる」との認識を示しており、協議への期待感が広がっています。しかし、中国商務省は「米国と合意するために原則的な立場を犠牲にするつもりはない」としており、具体的な話はまだ先になりそうです。ベッセント米財務長官は「前進するにはまず緊張を緩和することが必要だ」との認識を示しているため、中国との対話ムードが形成・拡大するかどうかが、重要な焦点になります。双方から次回協議に向けた前向きな発言が出てくれば、リスク回避の巻き戻しによって米ドル/円は上昇を試す可能性がある一方で、協議が不調に終われば警戒感から米ドル/円は下落する危険もあります。

また、米国では消費者物価指数や小売売上高が発表されます。パウエル米FRB議長は、労働市場を支えるために利下げを行うか、物価上昇圧力を抑制するために金利を据え置くか、当局が難しい判断を迫られているとの認識を示しており、FOMCの金利調整の方向性を見極める上で、注目される指標です。インフレ指標が強ければ、利下げの先送り期待から米ドルが下支えされる一方で、インフレ率が落ち着いていれば、米ドルの上昇が抑えられそうです。ただし、今回のインフレ警戒心は関税策の影響によるもので、通常の経済成長によるインフレ上昇とは異なるため、仮にCPIが上振れしても米ドル高の流れは短命に終わる可能性もあります。状況によっては、統計データの有効性が低下する可能性もあります。

147.00円付近で上昇一服か(テクニカル分析)

米ドル/円は、オーバーシュートして142.35円レベルまで下押ししたものの、そこからは下値を急速に戻すなど、地合いの強さが窺えます。しかしながら、今年のこれまでの高値158.866(1月10日)からの下降トレンドラインや、50日移動平均線との位置関係を眺めると、米ドル/円の上昇ペースは今後鈍化しても不思議はありません。147.00円が目先の上値の目安になると考えています。上値を試す局面では、戻り売りを検討したいと思っています。(レートは執筆時点)。

【米ドル/円チャート 日足】

ドル円 日足チャート

出所:外為どっとコム「TradingViewチャート」
予想レンジ:
USD/JPY:142.500-147.500

5/12 週のイベント:

スケジュール

外為どっとコム「経済指標カレンダー」

一言コメント

トヨタ自動車が決算を発表し、トランプ政権の関税による負担増加分が2カ月で収益を約1800億円圧迫したと発表しました。これは、あくまでも暫定的な試算ですが、同様の影響を受ける企業はほかにもありそうです。しかも、関税として国外に流出するのであれば、輸出還付金を停止して、消費税として国内の税収として残した方が有効活用できるのではないでしょうか。

 

 

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