「ドル/円」をデイトレードする上でFX個人投資家が事前にインプットしておきたいトレードシナリオなどを、ギュッとまとめました。
執筆:外為どっとコム総合研究所 宇栄原 宗平
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最新のマーケット情報まとめ
相場状況
- ドル円相場は昨日4円以上の急落
- 一時150.40円台まで強含むも、145.10円台まで安値を切り下げ
- これは10月上旬以来の水準
- 現在は146.50円から145円のレンジで推移中だが上値が重い
トランプ政権による関税について
- 基本税率については時間的に交渉余地がほとんどないが、上乗せ分にはまだ時間がある
- 米財務長官は「報復措置がなければこれが上限の数字になる」と発言、交渉はこれから
日本の対応
- 石破首相がトランプ大統領と電話会談の可能性が報道されている
- 関税交渉に進展があれば日経平均も一気に持ち直す可能性あり
日経平均への影響
- 昨日3万4000円台で下げ止まるも、今日も再び下落
- 3万3000円を割れるかどうかというところまで下値を切り下げている状況
トランプ関税の影響
1. インフレの再加速
- 金利上昇→ドル高・円安
- FRBの利下げが困難に
2. 米景気後退懸念
- 物価上昇により消費行動が低下
- スタグフレーション懸念の高まり
- 金融政策面で難しい判断を迫られる可能性
3. 日本への影響
- 関税により景気停滞/減速の懸念
- 日銀の利上げ観測後退→円安・ドル高
- 市場の5月利上げ観測はほぼ見送られるとの見方
今後の注目点
- 本日21時半の米雇用統計
- 関税の影響は4月以降に本格化する見込み
結論
ドル円相場はトランプ政権の関税政策への懸念から下落が続いているが、石破首相とトランプ大統領の電話会談次第では状況が好転する可能性がある。関税の影響は4月以降に本格化すると見られ、スタグフレーション懸念も高まっている。今後の交渉と経済指標が相場の方向性を決める重要な要素となるだろう。
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『最新のドル/円相場を解説』
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宇栄原 宗平(うえはら・しゅうへい)
国際テクニカルアナリスト連盟 認定テクニカルアナリスト(CFTe) 2015年から金融業界に参入し、顧客サポートなどに従事。また金融セミナーの講師としても活躍する。2022年2月(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。これまでの経験や知識を活かしながら、FX個人投資家へ精力的な情報発信を行っている。経済番組専門放送局「ストックボイス」や、ニッポン放送『辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!』でのレギュラー解説ほか出演多数。マネー誌『ダイヤモンドZAi(ザイ)』にてドル円・ユーロ円見通しを連載中。
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