ドル円、日銀利上げ観測で147円台へ下落…次の下値ターゲットは?
欧米時間のドル/円予想レンジ:146.900-149.000円
東京市場のドル/円は、149円台の上値が重い展開。序盤に日本株高や米長期金利の上昇を背景に149.33円前後まで強含む場面もありました。ただ、その後は伸び悩むと午後には148.80円台まで押し戻されています。
欧州市場では、今年の春闘での平均賃上げ率は6.09%(去年:5.97%)と伝わったことで日銀の利上げ観測が高まり円買いが強まりました。147.60円台まで下値を切り下げ昨年10月以来の安値を更新しました。
今夜は米2月チャレンジャー人員削減数や米新規失業保険申請件数が発表されます。メインイベントは明日の米2月雇用統計ですが、前日に発表された2月ADP全国雇用者数が予想を大幅に下回ったことから、市場は労働関連の米経済指標に神経質になっていると考えられます。仮に労働市場の軟化を示す結果となればドル/円は147円台の下値を探る展開となる可能性があるでしょう。一方で底堅さを示す結果となりドル買いで反応したとしても明日の雇用統計の結果を見極めたいとの思惑から148円台後半では伸び悩みそうです。
ドル/円をテクニカル分析で見ると、移動平均線が弱気のパーフェクトオーダーを形成し下落基調であると見れます。そうした中で、148円を割り込み下値を探る展開となっています。次のターゲットは61.8%押し水準146.90円台となりそうです。
ドル円 日足チャート
この後の経済イベント
3/6(木)
20:00☆トルコ中銀政策金利
21:30☆米2月チャレンジャー人員削減数
22:15☆ECB政策金利
22:30 カナダ1月貿易収支
22:30 米1月貿易収支
22:30☆米新規失業保険申請件数
22:45☆ラガルドECB総裁講演
22:45 ハーカー米フィラデルフィア連銀総裁講演
24:00 マン英MPC委員講演
29:30 ウォラーFRB理事講演
----- 中国全国人民代表大会(~11日)
3/7(金)
09:00 ボスティック米アトランタ連銀総裁講演
※☆は特に注目の材料
経済指標・イベントの結果について
主要な経済指標・重要イベントの結果について、最新情報は外為どっとコムサイトの「経済指標カレンダー」で確認できます。
お知らせ:FX初心者向けに12時からライブ解説を配信
外為どっとコム総合研究所の調査部に所属する外国為替市場の研究員が、FX初心者向けに平日毎日12時ごろからライブ配信を行っています。前日の振り返り、今日の相場ポイントなどをわかりやすく解説しています。YouTubeの「外為どっとコム公式FX初心者ch」でご覧いただけます。

宇栄原 宗平(うえはら・しゅうへい)
国際テクニカルアナリスト連盟 認定テクニカルアナリスト(CFTe) 2015年から金融業界に参入し、顧客サポートなどに従事。また金融セミナーの講師としても活躍する。2022年2月(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。これまでの経験や知識を活かしながら、FX個人投資家へ精力的な情報発信を行っている。経済番組専門放送局「ストックボイス」や、ニッポン放送『辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!』でのレギュラー解説ほか出演多数。マネー誌『ダイヤモンドZAi(ザイ)』にてドル円・ユーロ円見通しを連載中。
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