総括
FX「今週は利下げか。目標は投資適格復活。連立に亀裂あり」南アランド見通し
「通貨2位、株価14位」
「予想レンジ 南アランド円8.2-8.7」
(ポイント)
*南アランド上昇も、首位から2位へ後退
*12月消費者物価は小幅上昇も、今週は0.25%利下げか
*11月小売売上はまずまず
*南アは「投資適格」を目指す
*連立政権に亀裂か、収用法案可決で
*今年秋のAGOA法(南アから米国への免税輸出)の見直しが焦点
*各調査機関は25年の成長見通しに楽観的
*トランプ氏の経済政策は波乱要因
*最大貿易相手国の中国の動向も注視したい
*二つの12月PMIが弱い
*リセッションとなるか。3Qはマイナス成長
*水のインフラ整備が重要
*南ア、12月1日からアフリカ初のG20議長国に就任
(南アランド上昇も、首位から2位へ後退)
南アランドは先週、メキシコに抜かれ最強通貨から2位へ後退した。先週は対円で1.68%高、対ドルで1.86%高であったがメキシコはさらにその上をいった。南ア全株指数は年初来0.23%高と伸び悩み。10年国債利回りは8.99%と9%を割り込んだ。
トランプ大統領が具体的に関税引き上げに触れなかったことで、インフレ・ドル高の構図が崩れ、関税の標的となっていたメキシコペソが南アランドより強含んだ。
南アランドは最大貿易相手国の中国の4QGDPが改善したことも支援している。
(12月消費者物価は小幅上昇も、今週は利下げか)
12月の消費者物価は前年同月比3.0%の上昇と、11月の2.9%上昇からわずかに加速した。
予想の3.2%を下回った。依然として中銀の目標値レンジ3-6%の中間値4.5%を下回っており、今週0.25%の追加利下げを実施するとの見方が多い。
(小売りはまずまず)
11月小売売上は前年比7.7%増、予想は前年比4.0%増、前回は6.2%増。
小売活動は9か月連続で増加し、2022年7月以来の最高を記録した。
(南アは「投資適格」を目指す)
南アは「投資適格」格付けを2年以内に再び得ることがあり得るとゴドンワナ財務相が予想した。南アは2020年、ムーディーズによる格下げに伴い、25年ぶりに投資適格格付けを失った。財務相は、南ア政府は潜在的成長率押し上げに向け、構造改革に重点的に取り組んでいると語った、「成長見通しを好転させない限り、わが国を格付け会社は懐疑的に見るだろう」と発言。物流や通信セクターなどの構造改革に取り組んでおり、「成長が数字に表れれば、格付け会社の評価も変わるだろう」と述べた。ただ南アの過去10年の平均成長率は1%に届いていない。成長率は今年が1.7%、26年は2%と見込まれる。
テクニカル分析(ランド/円)
一時ボリバン2σ上限まで上昇
日足、一時ボリバン2σ上限まで上昇。雲中へ。1月21日-24日の上昇ラインがサポート。1月7日-24日の下降ラインが上値抵抗。5日線、20日線上向き。
週足、5週ぶり陽線後、2週連続陽線。雲の上に。1月13日週-20日週の上昇ラインがサポート。12月16日週-1月20日週の下降ラインが上値抵抗。5週線下向き、20週線上向き。
月足、11月、12月の長い上ヒゲからの下落も1月は反発。23年6月-24年8月の上昇ラインがサポート。24年11月-12月の下降ラインが上値抵抗だが上抜くか。5か月線、20か月線上向き。
年足、24年は陽線。25年2位スタート。23年-24年の上昇ラインがサポート。08年-24年の下降ラインが上値抵抗。
喜望峰
連立政権に亀裂?
DAは、ラマポーザ大統領が、収用法案に署名して法律として発効したことを受けて、国民統一政府(GNU)における主要パートナーであるANCとの関係を緊急に「リセット」したいと考えている。政府による補償なしの土地収用政策はDAにとって絶対許されないものであるとした。
DAのスティーンハウゼン党首は、ANCが党を軽視していると非難し、党は妥協を続けていると述べた。
ラマポーザ大統領に正式に紛争を宣言し、意向表明書第19条を援用する手紙を書いた。
しかし、スティーンハウゼン氏は、これは最後通告ではなく、GNUを離脱する意図もないとも述べた。
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