オーストラリアの通貨「豪ドル」をデイトレードする上でFX個人投資家が事前にインプットしておきたいトレードシナリオなどを、ギュッとまとめました。
執筆:外為どっとコム総合研究所 中村 勉
豪ドル(AUD)トレードに関わる現在までの相場トピック
・NY原油先物市場は続伸。終値は前営業日比+0.65ドルの1バレル=69.26ドル(10月31日)。
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・10月31日に発表された豪9月小売売上高は前月比+0.1%と市場予想(+0.3%)を下回った。
・10月30日に発表された豪7-9月期消費物価指数(CPI)は前年比+2.8%(予想:+2.9%、前四半期:+3.8%)、同時に発表された豪9月CPIは前年比+2.1%(予想:+2.3%、前月:+2.7%)となり、いずれも予想以上の鈍化となった。
・10月17日発表の豪9月雇用統計は、雇用者数が6.41万人の増加と市場予想(2.50万人増)を上回った。また失業率と労働参加率はそれぞれ4.1%、67.2%となった。失業率は上方修正された前月から横ばい、労働参加率は過去最高だった。
・9月24日に豪準備銀行(RBA)は金融政策決定会合を開催。政策金利は4.35%で据え置きとなった。その後ブロック総裁は「今回は利上げをまったく検討しなかった」ことを明らかにした。
今日の豪ドル(AUD)トレード メインシナリオ
中国製造業の回復期待が豪ドルの支え 米雇用統計への注意も忘れずに
本日は中国10月財新製造業購買担当者景気指数(PMI)が発表される。中国政府は9月末から10月上旬にかけて一連の経済支援策を発表した。その影響もあり、昨日発表された中国10月製造業PMI(国家統計局集計)は50.1となり、6カ月ぶりに好不況の境目の50.0を上回った。中国10月財新製造業PMIがこの流れに続いて改善を示せば、中国と交易関係の強い豪ドルにとっても支援材料となりそうだ。
他方で、NY時間には米10月雇用統計が発表される。10月上旬に米南東部に2つの大型ハリケーンが直撃したことや、米大手航空機メーカーのストライキの影響から、今回の非農業部門雇用者数は前月から増加幅が大きく低下すると市場は予想している。「ハリケーンの影響があるため、10月雇用統計の結果を米連邦準備制度理事会(FRB)は政策判断において、あまり材料視しない可能性がある」という見方もあるが、米労働関連の経済指標で最も注目されていることは事実だ。それを踏まえると結果次第では米ドル相場を中心に豪ドル/円にも大きな動きが出る可能性があるので注目だ。
豪ドル/円 最新チャート分析
今後の注目経済指標・イベント
10:45 中国10月財新製造業PMI
21:30 米10月雇用統計
米中株価動向
米大統領選(11/5)
「ぴたんこテクニカル」内「お天気シグナル」の分析結果
外為どっとコムのテクニカル分析ツール「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」では豪ドル/円は曇り空に太陽が覗き、豪ドル/米ドルは晴れ。5時に豪ドル/米ドルの移動平均とMACDでシグナルが点灯
【情報提供:外為どっとコム】
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中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー(株)へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、X(Twitter)を通してFX個人投資家向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局ストックボイスTV『東京マーケットワイド』、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。
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